後味の悪い話『途中下車』
前スレ残ってるけど書き込んで大丈夫?
学生時代の古文で読んだ話(今昔物語?)。
貴族文化にかぶれた田舎男が京から若い側室を迎え、同じ地方出身の正妻を顧みなくなった。
ある晩男が側室の部屋にいると発情期のシカの鳴き声(当時は風流なものとされた)が聞こえてくる。
男は気の利いた返しを期待して側室にどう思うか尋ねたところ、
「美味しそうだよねー、シカ肉なら炒め物かな。あっお鍋もいいかも。」
と、ド天然な答えがかえってきた。
興ざめした男は正妻の部屋へ行き、同じ質問をする。
すると正妻は即座に
「あなたも昔はあんな風に私を求めてくれたのにねぇ…」
といった意味の和歌を詠んでみせた。
感動した男はすぐに側室を都に送り返し、それからは正妻と睦まじく暮らしたという。
男の身勝手さに腹がたつけど、それ以上にくだらない理由で離縁された側室のその後が気にかかる。
側室にも可愛いところがあるのに…
>>5
つか、普通に京都の貴族も鹿食ってたんか、その当時
何かイメージとして山盛りの白米と、後は塩まみれの干し魚とかしか食って無さそうなのに
(糖尿一直線コース)
>>5
今昔物語にはそれに類する話が他にもあるよ
さっきの話同様二人の妻を持つ男が旅先で蛤に海松が生えているのを見つけて新しい妻のところに届けさせた
ところが召使は間違えて古い妻のところへ届けてしまった
男は新しい妻のところへ行き、蛤が届いていないことに驚いたが新しい妻にその蛤の話をした
ところが妻は蛤は焼き、海松は酢のものにしたらさぞ美味しいだろうと趣のないことを言う
男はがっかりしたが召使を古い妻のところへ蛤を取りに行かせた
古い妻は蛤をきれいなままとっておいただけでなく、「海松貝」を「見る甲斐」もなくお返ししなければならないという和歌をつけて蛤をよこした
男はそれにじーんときて蛤を持ったまま古い妻のところへ戻って行った
本当はこの説話の主題は和歌には離れてしまった夫婦を再び結びつける程の力があるということなんですよね
和歌そのもののいうか、いかに当意即妙の返しができるか否かという部分ではないかと思う。
顔かたちもあまり判然としない中で通ったりしていたのだろうし、気の利いたやり取りができるかどうかは大きい。
っつーかそういう「結婚後に相手が自分と趣味が違っててがっかりした」的なものを
防ぐためにこそ結婚前の和歌のやりとりがあるんじゃないのか
男は結局あとから離縁する側室と結婚するために時間や金を浪費してしまい
側室にしてもこの男と結婚しなければ自分の地元で趣味の合う別の男の正室になれたかもしれんのに
無駄にバツイチついて再婚も上手くいくかどうかになってしまい
この男の正室だけは最終的にはよかったかもしれんが、男が戻ってくるまでは
複数の妻を平等に愛してくれない夫にストレスと生活不安がたまった事だろう
結局誰得
そりゃ計画通りに理想の相手をつかめないのは現代の男女も同じだけどさー
最近見つけたウェブ漫画『はくし病』。
主人公は中学三年生の女子・葉月。
最近体調が悪かったり、携帯に覚えのない人の写真が入っていたり…といったことに悩んでいる。
そしてある日、自分に念動力が備わったことに気づいた。
テレビのニュースを見て念動力が使えるようになる代わりに余命が1年になってしまう病気「はくし病」にかかったと悟る。
その日の休み時間、屋上にいた葉月は真面目女子が不良少女たちから詰め寄られている現場を目撃する。
どうやら、真面目女子が不良グループの喫煙を告げ口したことに腹を立てたらしい。
とっさに屋上にあった花瓶(過去に転落死した生徒がいたらしく供えてあった)を念動力で割って不良たちを驚かし、追い払った。
これがきっかけで真面目女子=はとりと仲良くなった葉月。
はとりもはくし病患者だった。
「自分は4年前からだからニュースは嘘だよ」とはとり。
(実は嘘。細かい描写はないが葉月を安心させたかったと思われる)
その頃、はくし病患者による傷害事件が発生したため世間の風当りが強くなっている、と感じる葉月。
ある日登校すると、教室ではまたしてもはとりが不良グループに詰め寄られていた。
はとりがはくし病患者ではないかと言う不良たち。
今の状況を考えるとバレれば逮捕され、何をされるかわからない。
助けを求めるかのような目線を向けるはとりを、葉月はつい無視してしまう。
>>11の続き
はとりが「友達なら助けてよ!」と叫んだ瞬間、不良の1人の腕が吹き飛ぶ。
教室内は阿鼻叫喚、おまけにはとりの力が暴走を始めてしまう。
机や椅子が凄まじい勢いで飛び交う中、はとりに近づく葉月。
理性を失ったはとりを見て、葉月はあるニュースを思い出す。
「はくし病の第二段階の症状は幻覚・被害妄想・異常な言動」
それでもはとりを止めようとする葉月。
はとりはその葉月さえ手に掛けようとするも、葉月との思い出が頭をよぎって手を止める。
ところが、今度は葉月が「お前のせいでバレるところだった。死ね」とはとりを窓の外へ吹き飛ばす。
葉月に自覚はなかったが「はくし病の第三段階の症状は別人格の形成」だったのだ。
はとりを吹き飛ばした後の葉月は「何があったの?」的な状態だった。
実は、はくし病にはまだまだ特徴があった。
「はくし病患者同士は惹かれあうが、最終的には仲間割れの末殺し合いにまで発展する」
「患者は自分がはくし病であることを忘れることがあり、生きている限り何度でも大事件を繰り返しうる」
(ゆえに、はくし病患者の殺害は罪に問われない)
記憶を失った葉月は、携帯に入っていたはとりの写真(仲良くなった際に撮った)を「見知らぬ人」と認識して気味悪がる。
無限ループが示唆されて終わり。
設定自体はホラーだけど、葉月・はとりの心理や世間の空気の描写はリアルだしごく自然。
それだけに悲劇の無限ループを予想すると後味悪かった。
ちなみに作者の他の漫画も後味悪い(+グロい)のが多い。
気が向いたらまた投下するかもしれん。
『死体安置所にて』H・P・ラブクラフト
昔々、葬儀屋のAという男がいた
Aは悪人ではないのだが、愚鈍で道徳に疎く、遺体から衣類を剥いだり、棺に納めやすくするために遺体の形を変えたりと、不道徳な行為を平然とおこなっていた
ある日の夜。Aは、小柄で知られるBという老人の遺体を納めた棺を死体安置所へと運んだ
Aは初め、B用に出来損ないの傷物の棺を作ったのだが、Bに恩があった事を思い出して妙に感傷的になり、Bに捧げるために最高の棺を新しく作った
ケチなAは傷物の棺を捨てずに、嫌われ者のCという男の遺体を納めるのに使った
生前のCという男は復讐心と執着心の塊であり、他人から受けた恨みは何十年経っても決して忘れず、「目には目を、歯には歯を」と、必ず復讐を遂げるような忌まわしい人物だった
Aが死体安置所で仕事を終えると、扉が壊れて開かなくなり、中に閉じ込められてしまった
Aは高所にある窓から脱出しようと考え、遺体入りの棺を積み重ねて階段を作り、階段の頂上にBの棺を置いた
いざAが棺の階段を上り、窓から上半身を乗り出すと、何かに足が引っ掛かって動けなくなり、やがて足首に激しい痛みが走った
今までのん気だったAもこの時ばかりは恐怖し、必死にもがいて拘束を振り解き、窓から外に出ることに成功した
しかしどういうわけかAの足は動かなくなってしまっていた
Aは死ぬ物狂いで這いずり、医者の家へとたどり着いた
医者が診察してみると、恐ろしいことに、Aの足は腱が切り裂かれていた
医者はAを尋問して事情を聞きだすと、死体安置所へと向かった
医者は死体安置所の中を見て驚愕し、自分の家へと大急ぎで逃げ帰り、寝ていたAを叩き起こし、喚いた
「お前はなんて恐ろしい事をしたんだ!」
死体安置所の中で、階段の頂上に置かれた棺の中から、Cの遺体が飛び出していた
AはBの棺を頂上に置いたつもりだったが、暗かったため、間違えてCの棺を置いてしまっていた
Cの遺体は、Aが暴れた際に頭部が真っ二つに割れてしまっていたが、医者にとってはその事は二の次だった
Cの遺体には足が無かった
Aは、元々は小柄なB用に作った「小さな棺」にCの遺体を納めるために、Cの遺体の足を切断していたのだ
>>16
死んだ後もきっちり復讐するとは
火葬とかしたらさらに祟られそうだな
Bの脚が斬られてたら後味悪いが
Cなら別に…って感じだな
どの辺に後味悪さ感じたの?
昔読んだ『13』っていうWeb漫画
先にネタバレすると、ハッピーエンドで物凄く後味が良い。嫌な人は回避推薦
連載中に「13話で終わり」「少年少女の愛と勇気が奇跡を起こして世界を救う」って作者が言ってた
物語の舞台は中世ヨーロッパ風のファンタジー世界で、「遥か太古の時代には、魔物や神々が存在していた」という伝承や神話が古くから語り継がれている
登場人物
少女……13歳。魔物が封印されている祭壇に祈りを捧げる役職の乙女。その重要性から軟禁されている。根暗で卑屈で捻くれ者。御伽噺のお姫様に憧れているが、自分はそうはなれないと達観している
少年……13歳。臆病な性格だが屈強な肉体を持つ騎士見習い。少女と同い年で誕生日も同じ。幼い頃に少女と出会い、彼女を守護する騎士に成ると誓い、それ以来ずっと修行に明け暮れていた
魔物……神話時代の邪悪な魔物で、世界を滅ぼす程の力を持っていたが、「大魔術師」によって祭壇に封印された
用語
呪い……神話時代の大魔術師が創った、魔物の封印を解こうとした者に降りかかる最悪の呪い。その苦痛は想像を絶し、言葉では言い表せない
(御伽話の本のページから物語は始まる)
“あくのドラゴンにさらわれてしまったおひめさま。そこへきしがあらわれ、あいとゆうきとかがやくつるぎでドラゴンをたおし、おひまさまをすくいだしました。ふたりはむすばれ、しあわせにくらしました”
その本を読んでいるのは少女。安っぽいハッピーエンドと感じながらも、こういう優しい御伽噺が好きであり、唯一の心の拠り所だった
ある日、騎士見習いの少年が少女の前に現れ、少女を守護する騎士として叙任されることを望んだ
それを「婚約」と勘違いしてしまった少女は、戸惑いながらも刀礼の儀式を行おうとするが、途中で自分の勘違いに気が付き、恥ずかしさのあまり儀式を投げ出して逃げ帰った
その後、『魔物』の復活を狙う悪の組織との攻防があったりして、少女の少年への恋心は高まっていく
14歳の誕生日の前日、少女は、少年と一緒に逃避行しようと考えた
少女は密かに城を抜け出して少年に会いに行き、口付けを交わした
すると少女の身に恐ろしい『呪い』がふりかかった
魔物の封印の鍵とは、少女の「純潔」だったのだ
幸い即死は免れた少女だったが、地獄のような苦痛を味わい続けながらのた打ち回ることになる
それは常人ならいつ死んでもおかしくない苦痛だったが、人並みはずれた捻くれ者である少女は意地だけで耐え続けた
それでも、少女の命はあと2日と予想された
少年は「魔物を倒して呪いを解く」と宣言する
しかし、魔物と呪いは別物であり、仮に魔物を倒したとしても呪いは解けない
それでも少年は奇跡を信じ、「今日を生き延び、共に14歳となり、結婚しよう」と少女に宣言する
ずっと耐え続けていた少女だったが、この時ばかりは「助けて」と少年に泣き付いてしまう
次の瞬間、少女は魔物の存在する結界の中へと引き摺りこまれ、魔物の体内に取り込まれてしまった
少女を救い出すため、少年は祭壇へと向かい、祭壇に突き刺さっていた聖剣を引き抜いた
その聖剣は、神話時代の大魔術師が創造した武器だった
大魔道師は、魔物を倒す事が出来ず封印するだけに留まったが、いつか魔物を倒しうる資質を持った騎士が現れることを願い、魔物を伐す武器を遺していたのだ
少年は、愛と、勇気と、光り輝く聖剣を持ち、魔物に戦いを挑んだ
第13話
“あくのまものにとらわれたおんなのこ。そこへ、ひかりかがやくつるぎをたずさえた、だいすきなおとこのこのがあらわれたのでした”
少年は魔物と死闘を繰り広げ、自分の生きて来た13年間の全てをかけた混信の一撃を放つ
その一撃は魔物に傷を負わせた
が、魔物を倒すには至らず、聖剣は砕け、少年は力尽きた
それでも少女は幸せだった
くだらない人生だったが、愛する少年が求婚してくれ、危機に駆けつけてくれた。最後の一瞬だけは輝いていた
“さいごのときに、だいすきなひとがきてくれた。
それだけで、おんなのこはいあわせでした。
「だからこれはわたしにとってはハッピーエンドなの」
おんなのこはそういってわらうのでした”
ゲーム「ニーアレプリカント」は裏設定を知ると後味悪い。
人類が魔物に脅かされながらも、細々と暮らしている世界。
主人公ニーアは妹とつつましく暮らしていたが、ある日妹が不治の奇病「黒文病」に感染してしまう。
ニーアは治療法を探すために東奔西走するが治療法は見つからない。そんなとき、村が魔物の襲撃に合い、妹が魔王にさらわれてしまう。
ニーアは妹を数年間探し続けながら魔王への憎しみをつのらせ、ついに魔王の城へ乗り込む。
その道中、親代わりに面倒を見てくれた人が実は魔王側だと判明したり、仲間や友人が犠牲になったりするが、
ついに魔王のもとへたどり着く。そして魔王を倒し、妹を取り戻してハッピーエンド。
と、ここまでが表向きのストーリーで、
実は敵だと思って倒してきた魔物は旧世界の人類。
西暦2000年代に致死率100%の奇病が流行し、滅亡の危機にたたされた人類が、
肉体を捨て、魂だけの存在となって生き延び、ウイルスが地球上から死滅した時に再び肉体を得て復活しようぜ、っていう
計画を立てた。ニーアたち人間は、その時に旧人類が入るために作られた容器にすぎない。
魂だけになった旧人類は、ちゃんと理性や感情があって、コミュニティを形成してるんだけど、主人公はそんな事情
知らないのでガンガン旧人類を倒していく。
ただ魂だけというのは不安定で、時を経るにつれて理性が崩壊していくようになる。魂が崩壊すると、
その魂が入るはずだった容器の方(今の人類)も病に侵され死に至る。これが「黒文病」の正体。
魂の崩壊を防いでいたのが魔王の存在で、ニーアが魔王をコロしてしまったので、残った魂たちは時と共に理性を失い、狂暴化
して人を襲うし、魂が崩壊すれば人間の方も黒文病にかかり死んでしまうのは避けられない。近いうちに人類終了のお知らせ
ただこの裏設定は普通にゲームやってるだけじゃ分からなくて、設定資料で明かされたんだけど
主人公は最後まで、魔王を倒して妹を取り戻せばすべて解決するって信じてたし、エンディング後も信じ続けるだろうが、
実際は妹の黒文病は治らないどころか加速させてしまったし、人類滅亡の引き金を知らずに引いてしまったっていう話
一見切ないハッピーエンドと見せかけて裏設定で落してくるあたり、分かりやすく狂気なドラッグオンドラグーンより後味悪いと思った
俺は人造人間キカイダーの漫最終回を紹介したい。
ざっとこんな話。文書力がないのでスマソww
キカイダーとその仲間達が、ハカイダーという悪役に、連れ去られて、服従回路という機械を付けられてしまう。
キカイダーは、良心回路というところを持ってたため、ハカイダーの手下にならなかったが、
仲間達は、良心回路を持ってないため、ハカイダーの手下になってしまう。
キカイダーの元仲間達は、ハカイダーの支持にしたがって殺戮と破壊を繰り返しますが、そこにキカイダーが登場し、「今の僕は、友達を騙すことも、それから、兄弟も殺すことができると言って、仲間を殺してしまう。
完全ながらもウソもつけない良心回路とハカイダーに組み込まれた服従回路。 善と悪の心を持つことにより、仲間にウソをつくことも兄弟を殺すことも出来ると言い、ハカイダーとの最後の戦いになり、キカイダーは勝利します。
キカイダーはハカイダーに対し「おれはこれで人間と同じになった。 だが、それとひきかえにおれは・・・・これから永久に”悪”と”良心”のこころのたたかいに苦しめられるであろう・・・・」と話し、ハカイダーは倒れていきました
人間の姿で涙を流すキカイダー….. ピノキオが人間なる場面が出され、「だがピノキオは人間になって、ほんとうに幸せになれたのだろうか・・・?」と書かれ、読者に問いかけながら作品は終わりとなります
子供の頃はそんなに後味が悪いとは、思わなかったけど、改めて読むと、なんだか切なく感じた。
>>61
仮面ライダー鎧武で当時公開してた新しいキカイダーとの共演回で最後にピノキオの絵本が出たのはそれが元ネタか…
服従回路という単語はドラえもんスタンドバイミーを思い出す
作品内容より、その改編をしたスタッフに後味の悪さを覚えるww
「原作をよりよくするためにみんなで考え抜いて」の結果があれかと…。
要するにキカイダーは悪い心も良い心も併せ持つ人間と同じになるんだよな
元はアトム並みかそれ以上に純真無垢だったのに
そのせいで苦しんで人間的葛藤の結果ヒロインの元へは戻らずひとりで姿を消す
サイボーグ009と同じく人間と機械の狭間で苦しむヒーローという形ではあるけど
基本的に人間として人間の味方であろうとする009とは全く逆のアプローチと命題になってる
何より後味悪いのが数年前に出たリメイクでヒロインが乙女ゲー好きで恋愛音痴のオタク女という設定に改変され
物語の中でキカイダーとはいい感じになるが、最終的に別れのシーンで
「ゲームより更に人間に近い俺で練習できたんだから次はちゃんと人間を好きにならないとだめだよ」(要約)という結論になり
ヒロインもそれに泣きながら頷いて去っていくキカイダーを止めもしないってこと
原作のキカイダーは、ヒロインにもう一度会えば彼女は暖かく受け入れてくれることが分かってたから
あえて戻らずにひとりで黙って消えるのにな
全体的に恋愛脳ストーリー()になってて読み終わったあと思わず本ブン投げたわ
特撮版のラスト、01だが、怪人再生マシーンみたいの出来て潰しても潰しても
再生しちゃうけど、その機械に一定数再生すると爆発する爆弾上手くつけられて
ボス諸共爆破、エンドって。後味どころか、なんの味もない終わり方だったような。
猫漫画アンソロジーに載っていた男性漫画家による短編
数万年前、イエネコの先祖である山猫は狩をして暮らしていた
だが次第に、より大型のヒョウ等や、群れを作る狼の仲間や
何より道具と不思議な鳴き声を使って群れで連携する人間という生き物に
獲物を奪われて飢えていた
ある時、兄山猫のところへ弟山猫が大喜びでやってきた
しかもかなり大きな肉の切れ端を口にくわえてきた
どうやって手に入れたと驚く兄山猫に弟山猫が説明する
弟山猫はマンモス肉のおこぼれでも得られないかと一か八か人間に近づいた
肉を持っていた人間のメスに驚かれ、悲鳴を何度も上げられたが
その悲鳴は何故か、弟山猫を見てとても喜んで上げているのだ
まるで人間の子供にでも接するかのように笑顔を向けられ撫でられ抱き上げられ
弟山猫がニャーと鳴くたびに人間のメスも喜んで何やら複雑な鳴き方をする
弟山猫は、これは自分達山猫族の新しい生き方になるのではないかと気づいた
つまり人間についていって人間が喜ぶ事をすれば狩をしなくても餌を食べられる!
世紀の大発見に興奮しながら夢を熱く語る弟山猫に、兄山猫は引いた
孤高を望む兄山猫は人間に媚びる気になどなれなかった
しかし弟がその生き方を心から望むのであれば、兄は止めようとも思わなかった
もう会う事もないかもしれないが、互いの幸せを祈りつつ兄弟の山猫は別れた
その後、弟山猫はしばらくは人間の群れの中で楽しく暮らしていたようだが
人間の群れが狩に失敗する時期が続いて飢えた時、人間達に食われてしまった
のちに人間達が農耕を始め、農作物を食い荒らすネズミに困った
兄山猫の子孫はネズミ取りという役目を持って人間に近づいたため今度は生き延びた
だが兄山猫の子孫ゆえ、現代の猫もどこか完全には人間に気を許さないのかもしれない
前に学校の授業で見た映画『勇気の3000キロ』。
話自体は別に後味悪くないのに、後から知った情報で結果的に後味悪くなったパターンだが。
細かいところうろ覚えだけどざっと映画のあらすじ。
主人公はガンを患ったため自暴自棄になり、まともに仕事もせず酒とギャンブルに入りびたりの落語家。
ある日、妻や子供たちに迷惑をかけ通しだった自分を変えようと鹿児島~北海道間の約3000キロを徒歩で縦断すると決める。
道中で出会った人との交流をきっかけに、訪れた街の病院で「ガン克服落語会」なる慰問活動も合わせてするようになった。
見事北海道までたどり着いた時には、人のために生きることに希望を見出しており闘病しながら仕事を続けようと決意して終わり。
で、これが実話に基づいているっていうんでモデルを後で調べたんだ。
そしたらその落語家、徒歩で日本縦断したのは事実だったんだけど覚せい剤取締法違反で3回も逮捕されてたって知った。
しかも2回はガンの手術後。
本人は去年死んでしまったらしいから真相はもうわからない。
映画の内容が良かっただけに余計後味悪くなってしまった。
>>72
後味が悪いというか薬物の恐ろしさが凄いな…
まぁ、そういう意味ではかなり後味が悪いね
読者が感情移入する主人公が、
そもそも「地球に居場所のない人たち」だからな。
ある程度、のめり込むように読む人にとってはどうしたって後味悪くなるよねww
昔のSFや変身ものが後味悪くなりやすいのも、
今と違い「変身する理由」を作るために「社会になじめない存在」や「人でないもの」を題材にしているからかもしれない。
今だと「よくわからないけどそういう力に目覚めた」ですんじゃうけどさ。
魔法少女ものはその辺、うまいよね。
ラノベも「もともと主人公には力があった」とかでうまく濁している。
馬鹿正直に、
「地球のために改造させてもらった。
君は、社会ではもう死んだ存在だ。すまない」とか言う博士が出てきたりすると、たいてい後味が悪くなるww
>>74
サイボーグ009の008だっけか、水中特化型サイボーグの黒人の青年が特にナイーブな性格で
自分の身体に悩んだりするんだけど
味方のギルモア博士が本当にすまなさそうに「すまない、すまない」云いながら
ノリノリの再改造で全身にウロコつけたりして更に008を落ち込ませるのが
可哀想でありつつもコントみたいで面白かった
ギャンブルで負け、金のない男は、だらしない格好で道を歩く女に目を付ける
こんな隙だらけの女なら空き巣に入ってもバレないはずだ、と
女の部屋は物が散らかり放題、男は金目の物をいくつか盗んでいく
女は家に帰ってきてもボーっとテレビを見ているだけで、物が盗まれていることに全く気づいてない
気をよくした男は金が無くなるたびに部屋に入り、物を盗んでいく
ある日、ギャンブルの帰り道にその女とすれ違う
女は相変わらず目がうつろで、魂の抜けたような顔をしていた
気になった男は、女の部屋にあるつけっぱなしのPCを見た
そこには女が楽しそうに彼氏と映るブログがあった
リア充っぷりに嫉妬ししつつ古い記事から読んでいく男
しかし日記は彼氏が事故に会い意識不明で入院しているという記事で更新が止っていた
女がいつもボーっとしていたのは彼氏がずっと入院していたからだった
ただのだらしないリア充だと思い込んでいた男は罪悪感に襲われる
男は女に気づいてほしくて物を盗み続けるが一向に気づく気配はない
毎日物を盗み続け、ついに部屋は空っぽになってしまった
次は女自信を盗んでやると、ヤケになり部屋で待ち続けるが女はその日から帰ってこなかった
3か月間部屋で待ち続けた男、女の悲鳴で目を覚ました
そこには驚いた顔の女と包帯を巻いた彼氏が居た
女は意識の戻った彼氏を看病するためにずっと病院に居たのだった
すぐに警察に通報される男
事故のショックで記憶のない彼氏は何も物がない女の部屋を指摘する
女も「そういえば物が無いわ…」とそこで初めて気づく「でもいいの、またここからやり直しましょう」と彼氏と抱き合う
「元気になって良かったなぁ」と泣きながら男は警察に連行されていった
男の行動が切ないような、ただの馬鹿なような複雑だった…この作者の漫画はこんな話が結構多い
セガサターンのAVG「金田一少年の事件簿 星見島悲しみの復讐鬼」
所謂推理アドベンチャーなのだがプレイヤーは殺人者になって名探偵金田一の目を欺きながら復讐を果たす(つまり殺す)のが目的
キャラゲーで犯人視点は中々新鮮だと思うがよく発売出来たなとも思う
ある人気絶頂アイドルがスキャンダルから芸能界を追われ、彼女の為に奔走していた女性マネージャーが自殺する
彼女が自殺ではなく何者かによって殺害されたという事実を知った女アイドルとマネージャーの婚約者は
彼女を殺した犯人を探し出し復讐する為にそれぞれ正体を隠して容疑者達とついでに金田一もいる星見島へと向かう
主人公はアイドルと婚約者から選べるが、アイドルを選んだ場合復讐を諦めて自力で芸能界復帰を目指すルートが幾つかある
ヌード写真集を出したりお笑い芸人として再デビューし成功したりもするが最終的にはどれを選んでも犯人に殺されてバッドエンド
ストーリーの都合上仕方ないとはいえ生き延びるためには人殺しになるしかないのが微妙に後味悪い
またバッドエンドの山をかいくぐり見事完全犯罪を成し遂げても爽快感はなく
主人公は殺人者としての業を背負い、虚しさに苛まれながら帰路につく(そして金田一も諦めてはいない)という後味の悪いED
正統派後味の悪い話が連続して出てきていい感じ
しかし>>98のゲームはなんなんだろうね、言いようによってはバッドエンドしかない
プレーヤーが犯人になるゲームの限界なんですかね
アニメ「鬼灯の冷徹」
地獄を舞台に獄卒(地獄を運営する職員)がメインのギャグアニメ。
そこには金魚草という茎に刺さったランチュウのような奇妙な植物が自生していて、
ランチュウ部分は動きもするし鳴きもします。
薬局では抽出したエキスからサプリメントを作る事もあります。
このアニメのエンディングは2匹?の金魚草(カップル)が脱走してたどり着いたのは
地獄だったけれど、二人なら天国にも見えるよ~という女性ボーカルのかわいらしい曲。
しかし最終回には、本編中に二匹の金魚草がミキサーにかけられ、ドリンクにされます。
ギャグアニメなので笑って見終わりいざエンディングを見ると、2匹の金魚草がいたシーンには
所には血の跡だけが…。
「徳光和夫の会いたい」って番組があった。思い出の人とご対面番組。
ある女性。子供の頃大やけどして長期入院した。
いつも励ましてくれた若い医師に会いたいと希望。初恋の人だったのだろう。
実況民がググったら医者だからかんたんに名前が出てくる。
20年後その医師は「ガンが治るメシマコブ」とか言う詐欺まがい食品を売るサイトに登場していた。
スタジオで女性と対面したその医師。「今はガンの治療に取り組んでいます」みたいな事ことを言いだしたけど
徳光が適当に遮って、イイ話で終わらせていた。
女性が、後遺症の治療とか言われて詐欺に遭っていないことを祈る。
>>105
あの番組って、後味が悪い話が多いよな
DVの酷い元夫に幼い娘を奪われて
生き別れ状態の娘に会いたい、と涙ながらに訴えていた依頼人は、娘から見ると虐待母で
元夫は虐待から娘を守っていた父親だった
冷たく娘から、金輪際姿を見せるなと引導を渡されても
必死に言い訳して、自分は悲劇のヒロインとして振舞う依頼人の姿が後味悪かった
良い話を期待させておいて後味悪い話とは癖になりそうだな
お涙頂戴番組と毛嫌いせずに観れば良かった
こういうのって役者のバイトがやってるんじゃないのかね?
星新一「シンデレラ」
老富豪と、愛想笑いで仕事を乞うへぼ探偵。
へぼなだけならまだしもいい加減で信用ならん、と老富豪は渋い顔。
それでも頭を下げる探偵に、老人は重い口を開いた。
老人は20年前、よそで娘を生ませた事がある。
女とは話がつき、認知も金もなしで娘の名前も聞かず顔も見ずに別れた。
娘の体には不幸な事故が続いたせいで障害が二つある。
片手の親指が欠けて尻に大きな火傷痕がある、母を亡くした私生児ではさぞ苦労している事だろう。
事業は一人息子に、この屋敷はせめて娘に。
調査料は規定通り、探しだしてくれたら多額の成功報酬を。
数ヵ月後、探偵は片手の親指が欠けた若い女性を連れて来た。
得々と資料を広げる探偵に、老人は言った。
「でかした、まさか本当に見つけてくるとは。偽の資料をしまいたまえ、ワシに娘などおらん」
老人は長い付き合いの探偵に同情し、施すつもりで偽の人探しを命じたのだった。
「君もバカな男だ、成功報酬に目がくらんだか。まだ見つかりませんもう少しです、と調査料をいつまでも引っ張る事もできたのに」
「それにしてもよくもまあ、偽の特徴に当てはまる女が見つかったものだ。まさかとは思うが、因果を含めて…」
和田慎二『深海魚は眠らない』
和田慎二の復讐譚は、される側が結構エグい殺され方で耐性ない人がトラウマになりやすいものの
基本的にはする側の活躍でされる側が報いを受けてスッキリ、てのが多い
しかしこの話に限ってはあまりスッキリしない
70年代半ば、山奥に富豪と妻と娘二人が幸せに暮らしていた
だが娘の片方が重い心臓病を患い、外国で高額の手術を受けなければ死ぬ
富豪は財産を処分し現金に換え、妻子を車に乗せ空港目指して山道を下った
しかし若い男が飲酒運転する車にぶつけられ富豪は重傷、妻と娘は気絶
若い男は政治家の息子で、両親と共に恋仲の女性タレントと出かけていたのだ
事故がバレたら息子どころか政治家まで失脚、タレントもスキャンダルでおしまいだ
もう一台の車にいたマネージャー・ボディガード、政治家の主治医らも結託し
証拠隠滅のため富豪夫妻と娘は殺されて谷底へ落とされ、金も全て奪われた
…それらを、事故の瞬間に車の窓から投げ出されていたもう一人の娘が見ていた
十年後の80年代半ば、政治家夫婦と息子、元主治医で今は病院長、女性タレントに
Aというセレブの女性が懇意になり、山奥の古城型別荘(以下、城)に招いた
そこに、ある人物から政治家達の調査を依頼された探偵も来ていた
しかし到着後数時間でAの執事とタレントのボディガードが殺され、Aは姿を消す
執事以外の使用人はいない上に客達の車は全てパンクさせられ、電話線も切られていた
(当時携帯電話やインターネット通信の類いは全く存在しない)
嫌な予感がした一同は、それでも城を出て過酷な山道を自力で歩きたくないので
タレントのマネージャーだけを麓の町へ向かわせ、車をとって来させる事にした
そこへハイキング中の雨宿りに来た女子高生B&C
二人は入れてもらったお礼に、使用人代わりにこの城の料理を担当する事になる
恥ずかしがり屋でドジっ子のBと積極的で誰にでもすぐ馴れ馴れしくするCのドタバタは
読者と探偵にはいい気分転換になるが、後ろ暗い過去のある一同はむしろイライラする
2/2が長すぎるって怒られたので2/3になってしまった後味悪い
Aの執事とタレントのボディガードを誰が殺したのかは作中ではっきり描かれないが
その後A視点で彼女がタレントと病院長(元主治医)を殺すシーンが出てくる
だが政治家夫婦とその息子はAが犯人と知らないので恐怖に震える
錯乱して十年前の悪事を口走ろうとした妻を政治家は突き落として殺してしまった
おまけに麓へ向かったはずのマネージャーが城の物置で死体になってたので一同絶望
だがみんなで城を調べていたらAの隠しガレージを発見、動く車もあった
意地悪な政治家息子は父とBCと探偵を置き去りにして一人で車で逃げてしまった
その後政治家と探偵はそれぞれ別のポイントから犯人に気づいた
大人びたセレブ女Aもドジっ子JKのBも、十年前の生き残りの娘の変装
Cに出会ったのは全くの偶然だったが、誰にでもすぐなつくCの人の良さを利用して
Bとしてのアリバイを作りつつAとして殺人を重ねた(詳細割愛)
もし早いうちにAが怪しまれて一同が城を出て過酷な山道を選んだとしても
Bとして同行すればまだ殺すチャンスが続くからだろう
政治家息子には逃げられたが、残った政治家を惨殺するとA=B=主人公は自首した
これでラストなんで少し加筆修正した
探偵は、実は執事は殺されておらず自分で死を偽装しただけで、
しかも正体がAの後見人である事を見抜いた
後見人は語る…主人公の心臓病はとっくに限界、十年も生きているのが不思議
しかし実は十年前に主人公から手術の機会を奪ってしまったのは彼だったのだ
この心臓病は幼少期のうちに手術出来ないと、
体が大きくなってからの手術は心臓への負担が重く不可能なのに
主人公の父の富豪と手術の約束をした外国の医者を
彼は自分の子を手術させるため脅迫で横取りして、こっそり日本へ来させていたので
もし富豪一家が政治家達に殺されず外国へ生けても、医者とすれ違いになり
主人公は手術出来ずに外国へ行った無理がたたって死んでただろう
しかしそこまでして助けた実子にもあとで別の病気で死なれ、
彼は主人公の後見人となり復讐を手伝うのが最後の生きる希望だった
探偵は、主人公の命はもはやあと数時間から数日で尽きることを察した
ところで政治家息子は逃げ切れていなかった
あのあとすぐ後見人が車泥棒として通報したため留置場にぶち込まれていたのだ
それを知ってて自首した主人公は彼の檻に近づく、背後に刃物を隠しながら…
ここで暗転したままストーリーは突然終わる
主人公が復讐対象の最後の一人である政治家息子を殺せたかどうかはわからない
警官に取り押さえられたかもしれないし、殺す直前に命が尽きたかもしれない
政治家息子の運転ミスが発端だっただけに奴だけ生死をぼかされるのは残念だし
殺せたとしても主人公はすぐ死ぬのでスッキリとは言い難い
そんなに重くないし自己解釈も入ってるが
T.M.Revolutionの曲「魔弾」のPV
舞台は多分昭和。
工場勤めの父が帰ってくると娘が彼氏(西川)を連れて来ていた。
最初こそにこやかに応対する父だが母娘と軽妙に話したり、自分を無視して娘と雑誌に夢中になる様子に気分を害する。
スナックでそのことを愚痴っていると、偶然テレビに彼氏が映っているのを発見、ママや呑み仲間の反応からすると有名な歌手らしい。
父は飲んだくれて帰宅する。
家では娘が彼氏と読んでいた雑誌を見ながら編み物をしており、ついにキレた父は工場に行って自分の腕を改造、後日デートのため娘を迎えに来た彼氏をミサイルで攻撃する。
彼氏もロケットパンチで応戦するが、娘がパンチとミサイルを受け止めて自爆してしまう。
夜、彼氏と娘の姿はない。
父の前には娘が彼氏と相談しながら作っていたカーディガン。
父へのバースデープレゼントを作っていたのだった。
それを着て悲しそうに一人佇む父の姿で終了。
PVなんで全編曲が流れてるから細かい描写は分からんけど、娘と西川は死んだのか?とか、手段がぶっ飛んでてアレだが娘の彼氏を殺そうとする父や本人の前でそれと知らせずサプライズの相談する二人など、ツッコミどころも多いけど冷静に考えると地味に後味が悪い
伊藤潤二の『富江』シリーズから
有名だからあらすじは殆どの人が知ってるだろうけど、一応説明
絶世の美女だが不老不死の怪物である「富江」が、男たちを籠絡して狂気に駆り立てていく物語
富江に惑わされて狂った男たちは「富江をしてバラバラにせずにはいられなくなる」
だが、不老不死の怪物である富江は、たとえ肉片一つからでも元通り再生するのである
少女Aは肉親の誰とも似付かぬ美少女だった。赤ん坊の頃に通り魔に襲われて謎の液体を注射され、それから容姿が変わってしまったのだ
ある時、Aの姉の前に、かつてAを襲った通り魔Bが現れる
Bは姉に自分の計画を語る
BがAに注射した液体は「富江の血液」であり、それによってAは富江に変貌してしまったのだ
通常の富江は不老不死なのだが、富江の血液を注射されたAの姿は年齢にそって成長していた
つまりAは富江の容姿は受け継いだが、不老の能力は無いのだ。このまま何事もなければ、いつしかAは醜い老婆に変わり果てるだろう
これこそがBの計画だった
かつてはBも富江に籠絡されて破滅した身であり、「富江の老醜が見たい」という理由からこのような人体実験をおこなったのだ
Bは姉に復讐計画への協力を求める
富江と化したAもいつかは男に殺されてバラバラにされてしまうかもしれない。そうならないように、誰かがAを守り続ける必要がある
姉はBの話に同意し、長年の間、Aを守護し続けた
やがて年頃になったAは自由な生活を求めて姉に反発し始める
やむをえず、BはAを拘束してコンクリート詰めにした
コンクリートの中からはAのうめき声が聞こえてきた
不死であるAはコンクリート詰めにさた程度では死ぬ事は無いのだ
数十年後、姉とBはついにAをコンクリートから解放する事にした
コンクリートの中からは未だにAのうめき声が響いている
Bがコンクリートを破壊すると、中から年老いた醜いAの姿が現れた
BはAを指刺して笑う
しかし隣にいた姉の目にはAの姿は見えなかった
Bは幻覚を見ているのだ
姉がコンクリートの中を覗いてみると、底に小さな亀裂があった。そこから「何か」が漏れていったというのだろうか
亀裂から隙間風が吹き込み、悲しげな音をたてていた
不死でも切断されれば痛いからだろう
かと言ってコンクリート詰めでも拷問レベルに苦しいよな
>不死なら守る必要がない
しかしお姉さんが普通の平凡な女性なら
いくら生き返るんでも妹が普通死ぬグロい目に遭わされるのを見るのは
嫌だしトラウマになると思う
うろ覚えだけど、あのエピソードでの設定は
再生にはある程度の時間がかかって
その間に火葬されると再生不能みたいな話だった気がする
単純に拘束するだけでは、ストレスで富江の分化が始まるので
コンクリで全く隙間がない状態で閉じ込めたんじゃなかったかな
もうミュータントとか遊星からの物体Xレベルだな、それ
敵意があるわけでも美しく色っぽいわけでもないが
星新一の話を思い出した(うろおぼえ)
宇宙船に入り込んでいた細菌だか何かによって次々に乗組員がスライム(仮)化していく
スライムは「いとしそうな、なつかしそうな」様子で他の乗組員にどんどん近寄るので
ただの化け物なら元仲間でも心を鬼にして殺せるような彼等でさえその様子にほだされてしまい
抵抗や攻撃をしてもとどめを刺せず、次々に融合されでかいスライムになっていく
最後の一人はコクピットに籠城したが敵はドアの隙間から「いとしそうに」入ろうとしてくる
もう少しで地球への大気圏突入が始まるところだったが、彼はこいつを地上へ持ち込めないと判断
通信で事情を説明すると自らの命も犠牲にして宇宙船を爆破させスライムを焼却した
地上の通信相手が空を見上げて悲しんでいると、肩に落ちたひとしずくの液体が妙になつかしそうに…
>>146で思い出した、「脳光速」という短編小説
宇宙進出した人類は、宇宙の果てからやって来た謎の怪物「ファントム」に襲われるようになる
ファントムは人間の脳波でしか撃退出来ないということが分かり、人類は対策として迎撃用の宇宙船を造った
宇宙船には徴兵制度のように選出された何千人何万人という人間の「生きた脳」が乗せられ、その脳波を凝縮して撃ち出すのだ
だが、航行中に発生した異常事態によって大量の脳が失われてしまう
その直後、ファントムが現れる
ファントムを撃退出来る脳波を打ち出すには脳の数が足りない
船長は脳を補充するために船員達を次々と襲い、脳を補充した
いざ、船長を含めた全員の脳がセットされ、ファントムに向けて脳波を打ち出した
色々な異常が重なったため予期せず異常が起こり、脳波が増大して爆発的なエネルギーを生んだ
宇宙船は大爆発し、乗っていた全ての脳は死亡した
それと引き換えに、ファントムを永遠に葬り去ることに成功した
打ち出された何千何万という脳波は、ブラックホールに巻き込まれ、時空を超え、過去の時間、宇宙の果てへと飛ばされた
やがて脳波達は一つの思念の元に一つの存在として統合された
その思念とは「地球に帰りたい。人類が恋しい」というもの
脳波は宇宙をさ迷い続け、ついに人類を発見した
脳波は狂喜し、人類に抱き着き、人類の精神を肉体から引きづり出して吸収した
やがて脳波は人類から「ファントム」と呼ばれて恐れられるようになった
素人ネット小説で昔好きだった書き手さんが描いてた話。
鬱作品と知らずにわくわくしながら連載読んでて軽く凹んだ。
(1/2)
主人公は明るく快活な少年。12.3歳くらいだったはず。
ある日ちょっとした事故?で怪我をして入院しなければならなくなった。
それがちょうど夏休みに入ったばかりだったので、つまらない病院生活にふさぎ込んでいた。
唯一の娯楽は違う病棟にある図書室に通う事だったが、ある日図書室の側に屋上に続く階段を見つけた。
そして屋上で自分より少し年上であろう少年と出会い、それからはそこで彼と話すのが楽しみになる。
彼は淡い色の髪や瞳、美しい儚げな容姿や優しい造作で、少年は彼を「天使」と呼んで慕っていた。
天使はいつも少年の話や愚痴を親身に穏やかに受け止めてくれて、少年も彼の声や笑顔が大好きで
いつも家族や友人の事を大げさに話したり、遊びに行けない愚痴を聞いて貰ったりしていた。
(2/2)
しかしある日天使と喧嘩をしてしまう。自分の好きなものについて語っていた時に、
普段自分の事を余り話さない天使が僕は「空」が大好きなんだよと少年に話して聞かせた。
もうすぐ退院天使と会えなくなるのではと不安でぴりぴりしていたのと、彼にちょっと恋心?
のようなものを抱いていた少年はつい意固地になって自分は「空」なんか大嫌いだと怒る。
「真っ青に晴れても外で遊べないし意味がない」「空なんて落ちてきて無くなっても皆困らない」
悲しげな天使を尻目に病室に戻れば、少年は気まずくて退院の日まで屋上に行く事はなかった。
天使との喧嘩のきっかけを作った空なんて、と本当に空を憎く思いながら最後の日を迎える。
仲直りするべく屋上に向かうが、その病棟はざわつき看護婦や医者が慌ただしく走り回っており
「空が!」「空が落ちたぞ!」と叫び声が届く。驚きながらもあの憎っくき空が本当に
消えてしまったのか!?とわくわくしながら、窓を開けて空を仰ぐ。
しかしそこにはいつものように悠々と青空が広がっており、声に導かれ視線を落とせば
血だけの手足があらぬ方向に曲がった「天使」が横たわっていた。
頭が真っ白なまま少年は退院をし。久々の母親の手料理を食べながらやっと我に返り、
天使の笑顔や血に汚れながらも美しかった顔を思い出し
自分は天使に話を聞いて貰うばかりで、何故天使の話を聞いてあげられなかったのか。
重い病気の患者の病棟と知りながら、何故何も聞かず励ましてやる事をしなかったのか。
自分は彼の名前も知らなかったのではないかと、後悔の念に明け暮れるのだった。
タイトルはそのまま、「空が落ちる」。童話も書く人だったので和やかな前半に騙された。
『富江』から別の話を
主人公は男前な男性
友人に半ば無理矢理誘われて変なサークルを見学することになる
それは「富江親縁隊」みたいな感じの所で(名前忘れた)、「富江」という絶世の美女を崇拝する集団
友人は富江から「いい男を連れてくればご褒美をやる」と言われて主人公を連れてきていた
主人公は富江から気に入られ、富江の部屋へと連れ込まれて誘惑される
しかしなんと主人公は富江に対してまるで興味を抱かず、富江を拒絶した
富江「私を好きにならない男なんて許せない!」
主人公は縛り上げられて富江の部屋に監禁されることになる
主人公は再び富江から誘惑されるが、それでもなお断固拒否する
すると富江は主人公をリンチするよう男達に命じた
フルボッコにされて意識を失った主人公は、幸せな夢を見た
夢の中で、主人公は愛する女性と一緒に散歩をしていた。彼女は笑顔が美しい心優しい女性で、誰からも愛され、彼女の周りにはいつも親しい者達が集まってくる・・・
その女性は主人公の昔の恋人だったのだが、死んでしまったのだ。主人公は死んだ彼女を未だに想い続けていた
その後も監禁生活と誘惑は続いたが、主人公は富江を拒絶し続けた
そして毎晩恋人の夢を見た
しかし、いつしかその夢に奇妙な変化が現れ始めた
ある日、主人公の友人が主人公にこんなことを言う
「あんないい女を拒むなんて。俺なんて、富江をものにするのをいつも夢見ているのに。だが、不思議なことに、俺は富江を殺したい。俺だけじゃない、このサークルにいる男達は皆誰もが富江を殺してバラバラにしたくて、一触即発の状態だ」
そしてついに男達が大挙して富江に襲い掛かった。富江は自分の部屋に逃げ込み、主人公に助けを求める
主人公は富江を連れて逃げようとする(主人公どんだけ良い奴なんだよ)
しかし多勢に無勢。富江は男達に捕まり、よってたかって切り刻まれてしまう
主人公は逃走して警察を呼んだが、現場には大量の血痕が残されているだけだった
主人公はまた恋人の夢をみていた
ふと恋人の顔を見ると、彼女の顔は富江だった。そしてあの男達が現れ、彼女を切り刻み始めた。主人公はただ茫然とそれを眺める
“あれ以来、俺は彼女の夢を見られない”
中学校の道徳で読んだ話。
主人公は中学三年生で、運動神経がかなり良い女子。
そんな主人公は今度行われる市の駅伝大会の学校選抜に親友のAと一緒に選ばれる。
主人公は二年生の時にも駅伝大会に出場し、五人抜きをしてチームを優勝まで導いた。
早速練習を始める二人。Aは順調に実力をつけていくが、主人公はなかなかタイムが伸びない。
親友と自分を対比して自己嫌悪に陥る主人公。ついにはおなかが痛いと嘘をついて練習をさぼってしまった。
一度さぼってしまうと歯止めが利かない。次の日は頭が痛い、その次の日は塾があるからと嘘をつく主人公。
主人公は大会前日も練習をさぼってしまい、テレビを見て過ごしていた。
テレビではリポーターがマラソン選手の人にインタビューをしていた。
頑張って苦労してやっとここまで来たと語るマラソン選手。
大会当日、第五走者で粘り強い走りをしたAは2位でアンカーの主人公にタスキを渡す。
案の定主人公は他の人にどんどん抜かされ、チームは大会入賞を逃してしまった。
大会終了後、大声で泣くAやチームのみんな、顧問の先生。主人公も涙を流した。
しかしその涙は、あのテレビに出ていたマラソン選手が流したような、輝く涙だった。
あの手この手で練習をさぼってチームのみんなに多大な迷惑をかけたのに、一人だけ清々しい感傷に浸った主人公に腹がたつし、
努力してきたAとかは全く報われなかったところが後味悪い。
なんでこんな話を美談仕立てで教科書に載せたのか疑問。
>>170
「その涙」というのが主人公以外の涙だったなら道徳の話として成り立つんだがなあ
道徳の教科書の話で自分も思い出した
主人公の小学生はある日先生の家に遊びに行った。が先生は留守で、奥さんに先生の自室に通され一人で待たせて貰う。
ふと部屋に置いてある土器の壺が目に付いた。それは土埃にまみれて非常に汚い。
先生がいない間にこれを綺麗にしておけばきっと先生は驚き喜ぶだろうと思い、綺麗に磨いた。
先生はなかなか帰って来ず、遅くなったので結局その日は帰った。
翌日、先生は生徒達の前で自分が持っている壺の話を始めた。主人公は自分が褒められるのだと思い期待していると先生は言った。
「ああいった壺は汚れを払ってしまうと歴史的価値が薄れてしまうのです。だから先生はそのままにしていたのです」
先生の話はそれっきり。主人公は顔を真っ赤にし涙目で一人下を向いていた。
本人だけにちゃんと言えばいいのに名前を出さずに皆の前で処刑するとか凄い胸糞だった
匿名公開処刑な話って他にも道徳の教科書に載ってたけど、これが小学では道徳なの?って小学生ながらに疑問だった
実際小中の先生ってこういう事よくする
最近ニコニコのゲーム実況でも挙げられていた剣神ドラゴンクエストというゲームが推奨年齢6歳以上というのにもかかわらず後味の悪さを出していた。
このゲームはDQ1を基にした体感ゲームであり、大まかなストーリーは一緒であるが本作特有のキャラクターにももんじゃのモモたんというキャラがいるのだがこのモモたんに関する話
モモたんは魔物にも関わらず勇者に憧れており、勇者ロトの墓守をしていたところそのロトの血を引き世界を混乱に貶めている竜王を倒そうとしている主人公と出会い旅に同行することとなる。
このモモたんは戦闘には参加しないものの旅の道筋を教えてくれたり戦闘のアドバイスをくれたりと主人公のサポート役となってくれる。
原作DQ1は孤独な一人旅であったが、この表情豊かなモモたんの存在によってほのぼのとした空気を作る癒しをプレイヤーに与えてくれることとなる。
そして物語終盤、ついに敵の本拠地竜王城に辿り着く一向。しかしいざ城に入ろうとしたところで竜王の刺客が現れモモたんを捕えてしまう。
それ以前にも同じようにモモタンがさらわれそうになる場面があり、その時は敵を討って事なきを得たのだが今回はあと一歩のところでモモたんを捕えたまま城の中へ逃げ込んでしまう。
モモたんを救い出すために一人城内へ乗り込む主人公。しかしいつも主人公の前をトコトコ歩いているモモたんの姿はなく城の不気味さも相成り孤独感が強調されていく。
それでも襲い掛かる強敵を打ち払い奥へと進んでいく。そして竜王が待ち構えているのかと思われる玉座の間にいたのはモモたんであった。
モモたんは竜王に洗脳され苦しみながらその姿を邪悪なものへと変貌させ主人公に襲い掛かってくる。
それまでの敵とは比べならないほどの猛攻を受けながらもなんとかモモたんに憑りついていた悪霊を打ち倒すと目の前には元の姿に戻ったモモたんの姿があった。
しかし正気に戻ったモモたんは主人公の攻撃により瀕死の状態であり、主人公に竜王を倒すための奥義を伝え最後までいっしょに行けずゴメンと言い残し絶命してしまう。
深い悲しみを抱えた主人公はモモタンが伝授してくれたギガスラッシュを携えて竜王に挑むのであった・・・
このモモたんは本編に敵として登場するももんじゃよりも非常に愛らしくデフォルメされており、かなり愛着を持つこととなる。
また先述したように一回は助けたことがあるにもかかわらず連れ出すことができなかった無力感を抱かせ、それでも正気に戻ってくれるはずと信じて倒すとプレイヤー自身が止めを刺したという罪悪感を感じさせる。
またこのゲームは前のステージを選択すると全く同じストーリー展開がなされる。つまり竜王が倒せなくレベル上げのために前回のステージで鍛えようとすると無邪気に主人公についてくるモモたんの姿を見てさらに切なさがこみあげてくるのである。
冒頭で書いたようにこのゲームの推奨年齢は6歳以上なのであるがこんな友達を自分の手で葬るという展開は少年にはトラウマになりかねない。
このゲームをプレイした実況者は30近い年齢であったのだがモモたんを倒した後虚脱感から放心状態に陥ってしまっていた。
>>187
子供は意外とドライだからすんなり受け入れそう。
大人の方が何だかんだ経験が多い分感受性も高くて優しい。
科捜研の女が後味悪すぎ
主人公マリコが科学捜査を頼りに犯人を突き止める話。
ある日身元不明の若い女性の遺体が発見される。
遺体からはスパイスの独特の匂いがし、特徴的な繊維などが採取された。
足跡などはほぼ採取できず、犬の足跡くらいのものだった。
胃の内容物から食事した店を探し出し、一緒にいた男Aが見つかる。
Aが言うには女性は匂いから人探しをしており、事情は知らないが協力していたという。
その後マリコらの捜査により染物工房にたどり着く。
その跡取り息子からは女性と同じ匂いがした。
息子は父親とは違う独自のやり方を模索してあらゆる配合を試しており、その匂いだった。
犬の足跡から、犬が持ち去ってしまった布も発見され、工房のものも一致する。
布からは足跡と、女性のファンデーションが付着していた。
足跡に一致したのは、父親だった。
実は息子が悪い仲間と付き合いがあり、息子は工房を継ぐために抜けようとしたが逆に仲間は父親を脅して金をせびっていた。
ある日脅迫の事実を知って仲間と口論していた息子は、弾みで仲間を殺してしまう。
それを目撃した父親は息子に疑いが向かないよう偽装工作をした。
その近くで倒れていたのが殺された女性であり、父親は背負って近くの病院の入口まで運んだのだった。
女性は自分を助けてくれた人を探していたのだ。
工房に会いに来た女性は、あの時迷ってしまい男の人の声に近寄って行ったら転んで気を失ったと話し出す。
父親は息子の現場を見ていたのかと思い、金が目的なのか?と尋ねる。
女性が、普通はそうですよね….と鞄を探り出した背後から父親は刺殺してしまった。
息子を守りたかった、と言う父親にマリコは彼女は現場を見ていませんと断言する。
彼女は子供の頃視力を失い、長く角膜移植を待っていた。あの時は移植を断念して退院したところだったのだ。
そして目が見えるようになり、ずっと夢だった絵の勉強をするためにもうすぐ学校に通うはずだった…。
普通はお金ですよね、でも私貯金も何もなくて…だから絵を描かせて下さい。彼女はそう言いたかったのだった。
父親は、彼女はあの時鞄からペンを取り出していた…!と慟哭する。
最後に犬が持ち去った布は父親が女性に(恐らくは後悔の念から)かぶせたもので、悪い人ではないような演出がされるが後味悪すぎた。
父親も息子も殺人犯で工房は終わるだろうし、女性はずっと苦労してようやく角膜移植手術が成功したのに恩人に殺されるし。
女性の人生が不幸過ぎるわ…
ごめん、恩人て何のことかわからないんだけど
染物屋のオヤジが角膜提供してたってこと?
>>236
気を失った自分を助けてくれた恩人を女性は匂いを頼りにずっと探していた
女性としてはお礼を言いに来たのに殺された
ヘンリー・スレッサー「受験日」
平凡な夫婦と12歳になったばかりの一人息子。
夫婦の悩みはただひとつ、息子の頭がよすぎるのではないかという事。
普通の子なら漫画に夢中になる年頃だろうに、息子はちょっとでも疑問に思った事は何でも訊ねて父を辟易させるのだ。
舞台は未来のアメリカで、12歳で全員がとある試験を受ける義務がある。
試験当日、父はそわそわしているし母は悲しそうだ。
みんなが受けるんだ、なあにお前なら大丈夫さ、と父は快活を装う。
学校のテストならいつも楽勝なんだけどな、と息子。
試験は教育省のビルで個別に、不正を避けるために自白剤(のようなもの)を服用したうえで行われる。
「もしもし、○○ご夫妻ですか?××君のご両親の。
こちら教育省、新法第何条によりご子息は処刑されました。ええ、規定の知能指数をオーバーしておられましたので。
死体の処分はどうします?政府にお任せになる場合、手数料はたったの10ドルです」
>>245
現実にありそうな話だな
>>245はディストピアものでよく見るパターンだな。
親はやりきれないだろうなあ。
息子の頭がよかったばかりに…、いや、好奇心が人より少し強かったばかりに…か。
「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」
中卒で長期間ニートをしてた男性Mが
母親の死をきっかけに一念発起して就職するんだけど
その会社が超絶ブラックIT企業で、Mは2chに
スレを建ててそこで起きた事を書いた。スレは数スレに及び、
後に書籍化、映像化された。
Mは職場の酷すぎる人間関係や待遇に
何度も心が折れそうになるんだけど
職場で唯一まともな仕事ができて人格者の先輩Fに
励まされながら必死に頑張り続ける。
数年後Mが仕事が一人前になった頃、突然Fが
転職する。
呆然となるMに、今では君は社内の誰もが実力を認めてる、
もう俺がいなくなっても君は大丈夫だよって告げて
Fは去っていく。
MがFさんがいたから俺は今までこの会社でやってこれたけど
これからは自力で頑張っていこうって決意するところで終わり。
自分が後味悪いなと感じたのが、MはFを尊敬して心酔してるけど
Fは自分が辞めた後の後釜としてMに優しくして
育てていたんじゃないか?と思えなくは無い事と、Mを
取り巻く劣悪な職場環境は変わってない事。
>>258
そもそもニートが増えるのは本人がだらしない面ももちろんあるだろうけど
就職難をいいことに薄給で劣悪環境での労働を強いるブラック企業が
我が物顔でのさばっていることも少なからずあると思うんだよな
2ch発の読み物ってことでオタクやニート予備軍みたいな層にもう少しシンパシーを持てるような
内容にしてもよかったと思うのに、そういうブラックな会社に物申すんじゃなくて
「文句言わずに頑張るようになるのが人間的成長」といわんばかりの終わり方なのがモヤモヤする
>>259
>そういうブラックな会社に物申すんじゃなくて
>「文句言わずに頑張るようになるのが人間的成長」といわんばかりの
終わり方なのがモヤモヤする
これも激しく同意。
>>258
お前仕事したことないの?
ちゃんと引き継ぎした先輩のどこが後味悪いの?
辞めた後のことなんか我関せずとそのまま逃げるアホが多い今の世の中で
少女漫画「ちゃお」のホラーコミックスから
今井康絵「終わりの始まり」
主人公のAは小学生。いつも通り学校に登校すると、その日は妙に欠席者が多い。しかもその理由は「学校に来るのが面倒臭かった」というもの。
奇妙に思いながらも、Aは学校の帰りに、数日前交通事故にあったという
途中で書き込んでしまった。
Aは数日前交通事故にあったという親友のお見舞いに向かう。
病院の看護師に親友の病室をたずねるも、「自分で探せば?」と面倒臭そうに返される。
子供だと思ってバカにして、と憤慨しながら見舞った親友は案外元気そう。
しかし、Aから看護師のことを聞いた親友はふと呟く。「そう言えば、私をひいた運転手も、ブレーキかけるのが面倒臭かったって言ってた…」。
その時、ナースコールが鳴り響くも、医師や看護師は何もしようとしない。床に倒れ込む患者を見ても、気にも止めない周囲の人々。
恐怖したAは病院を飛び出す。
街中には回収されなくなったゴミが散乱し、飼い主が世話を放棄した野犬がうろつき回り、道端には家に帰ることすら面倒臭くなった人々が座り込んでいるなど、街全体が異常な雰囲気。
おまけに泥棒や火事が発生しても、消防士や警察は「出動するなんて面倒臭い」と、何もしようとしない。
そんな中を帰宅したAは、ピアノの上に置かれた音叉が何かの音波に反響している事に気付く。
どうやらそれは街の中心にある時計台から発せられているようだ。街がおかしくなったのはこの音波のせいかもしれない、と思ったAは時計台へと走る。
Aの思った通り、人々の感じる「面倒臭さ」の原因はこの怪音波のようで、時計台の周辺には呼吸をすることさえ面倒臭くなった人々が折り重なるようにして倒れていた。
時計台の最上階まで駆け上がり、鉄パイプを手に怪音波を発する操作バネルの前に立つA。
これを壊せば街は元に戻る。Aはパネルめがけて思いきりパイプを振り上げたーーー。
が、ふとパイプから手を放し、その場に座り込んだAは呟く。
「でも、そんなの面倒臭いわ…」
場面変わって、TVのニュース番組。
「臨時ニュースをお伝えします。A国とB国が戦争に突入しました。原因は、『平和について話し合うのが面倒臭い』と…」
そこまで言って、面倒臭そうに原稿を放り投げるキャスター。
最後のページには、一面のきのこ雲が描かれる。
戦争するのも面倒くさくなれば良かったな。
そこは引っかかるよな
所詮りぼんってことか
まあキノコ雲製造機だったら極論ボタン一つで動くから…
作戦立てたり他の軍備で戦ったりするのめんどくさいからいきなりそれ押した可能性も
江戸川乱歩の短編「夢遊病者の死」
主人公、彦太郎は酷い夢遊病を持っていた。小学校の頃止まったのにまた再発してきてしまい、夜中に町を徘徊するなんてのは序の口、住み込みで問屋に勤めていた頃夢遊病で歩き回っている内に他人の物を盗ってきてしまうという事態が起こった。
それが数回繰り返されたので、いくら夢遊病でも泥棒を置いておけないと、仕事に関しては懸命な働き者だったのに彼は解雇されてしまったのである。
法で罰せられることは無かったが、彼は自分の病気が恐ろしくて仕方なかった。
ある爺さんに夢遊病の女性が寝ぼけて亭主を鎌で殺してしまった事件があったことを聞いて、更に自分の病気に恐怖を覚えた。
ある日彦太郎は勤め口を一つ見つけるも、住み込みだからという理由で断ってしまう。住み込みでは、また店に迷惑が掛かってしまうからだった。
彦太郎の父親は彼の病気が再発したことも、何故問屋を辞めさせられたかも知らなかった。故にどうして折角の勤め口を断ってしまうのだと憤慨していた。
そして暇さえあれば彦太郎を自分の前に座らせ説教を垂れていた。
解雇されてすぐの頃夢遊病のことを言いそびれた彦太郎は、偏屈な性格と気恥ずかしさのせいで、もう打ち明ける気がしないでいた。
母親のない彦太郎にとって、父親は唯一の家族であるのに、近頃ではどちらかが口を開けばすぐに喧嘩腰という有様だった。
猛暑の季節に雨が続く日のこと、夕食の場で父親のお決まりの説教が始まり、それをきっかけに親子の取っ組み合いが始まる。その内やり切れない気持ちになった彦太郎は泣き出してしまった。
その後彦太郎はふてくされ、泣き出した時のままの姿勢で床にうつ伏せになっていた。頭の中では父親への恨み言が渦巻いていた。
「空が晴れて綺麗な月が出てるぞ。一緒に見ないか」
庭の椅子にかけた父親が呼びかけたが、彦太郎は耳を貸さなかった。そして横になっている内に彼は寝入ってしまった。
翌朝目を覚ました彦太郎が下駄を引っ掛けて庭に出ると、昨日のまま父親が椅子にかけていた。
驚いたことに椅子にかけた父親は死んでいたのである。頭部に致命傷らしき傷があった。
間も無く警察が駆けつけ、彦太郎及び近所の住民達は取調べを受ける。
無論他殺を前提に捜査が行われたが、加害者の遺留品らしきものは一つも見つからなかった。
唯一の手掛かりは足跡だった。続いた雨のお陰で、地面に足跡がはっきり残っているのだ。
そしてどの足跡が誰のものか、と順に当てはめていくと、一つだけ主が分からない足跡が発見された。
庭をやたらと歩き回ったような足跡だった。そしてその足跡はこの家の縁側から始まり、また縁側に戻っていたのだ。
彦太郎は気付いてしまった。その足跡が自身の下駄のものに間違いないということに。
彦太郎の中に恐怖と共にかつて問屋で爺さんに聞いた話が蘇った。亭主を殺してしまった夢遊病の女性の話が…。
彦太郎は何気なさを装って現場を抜け出し、家の前にとめてあった警官の自転車に跨り逃げ出した。
酷く乗り回したせいで自転車はパンクし、自転車を乗り捨て無我夢中で走り続けた。
しかしその日は酷い猛暑日で、日に当てられた彦太郎は力尽きて倒れてしまう。
暫くして警官が知らせを受けて駆け付け、彼を抱き起こそうとした。
彦太郎は一瞬警官からのけぞって逃げるような素振りをしたかと思うと、そのまま息を引き取った。
一方現場では私が犯人だと、ある男が名乗り出ていた。
男は彦太郎の家の近くにある高級な建物で、パーティの片付けをしていた。その時に飾られていた氷細工を窓から誤って落としたのだという。
それが運悪く、下の庭に居た彦太郎の父親に直撃してしまったのだ。
氷は溶けるから、遺留品が残らなかったのである。
男は恐ろしくて初めは黙っていたが良心の呵責に耐え兼ね、自首したのだった。
警官達は余りに意外な事実に呆然としていた。
後日、親子の二つの棺が出棺され、事件は幕を閉じた。
しかし何故あの時被害者の息子は逃げ出したのか。その謎だけは永遠の闇の中だった。
かわちゆかりの長編漫画 「途中下車」
主人公は婚約者と同棲していて結婚も数か月後に控えている。
主人公は中高、短大と一緒だった元カレがおり、お互いの親とも交友があって将来は結婚すると思っていたが、ある日突然振られる。
原因が全くわからないまま振られたため、ショックを受ける主人公を慰めるために友人が開いてくれた合コンで現婚約者と出会う。
企業社長の御曹司で優しい婚約者と付き合うようになった。
ある日、高校の同窓会の知らせが届く。
元カレも出席していて、ここで元カレから「あの時、主人公が嫌いになって振ったわけじゃないと告げられる」
続き
自分は嫌われたんじゃないんだと感動する主人公。
で、当たり前のように婚約者に嘘をつき、元カレと一夜を共にする。
その日から結婚式の打合せ等も上の空になり、時間があれば元カレと会うようになる。
さすがの優しい婚約者も主人公を疑うようになる。
そして、とうとうある日の元カレとのデートの矢先に婚約者に発見される。元カレが上手くごまかしてその場は丸くおさまるが、連れて帰られた主人公の眼前に婚姻届を置き、早く書くように迫る婚約者。
悩んだ末に婚姻届を突き返し、結婚を拒否する主人公。
ここで、婚約者が逆上し主人公に暴行を加える。着の身着のままで駅まで逃げるとなぜか元カレが待っていた。
ここで元カレが主人公を振った理由が明かされる
主人公父母、元カレ母は元々同じ会社に勤めていて、主人公母と元カレ母は友人だった。
元カレ母は主人公父に憧れていて、何度もアプローチするも相手にされず。慰めたり応援したりしたのは主人公母だった。
しかし、後に実は二人が付き合っていて、近々結婚することを耳にする。
裏切られたショックで鬱になり、会社を退職。後に見合いした相手と結婚し、子供をもうけるがすぐに離婚。
ある時に息子の授業参観に行くと偶然、主人公父に再開。そして息子の彼女が裏切った二人の娘だと知る。
息子に何とか彼女と別れてくれと説得。最初は元カレも納得がいかず隠れて交際を続けていたが、一緒にいるところを目撃されて
元カレ母は自殺を図る。
それが振った理由。
そのまま婚約者のいる家に帰るわけにもいかず、実家に戻る主人公。
すると、元カレ母が両親に息子を返せと怒鳴り込んできていた。
すったもんだの言い争いの後、「なぜあの時、自分に真実を言ってくれなかった」と元カレ母
主人公両親の回答は「社内恋愛だったから言えなかった」
人を傷つけてまで結婚したいのかと反対されたが、気持ちをごまかすことはできなかった。それが本当の愛だからだと主人公父母
この辺で元カレ母会心。
主人公は主人公母から、貴方の気持ちに正直に生きなさい的なことを言われる。
ちなみに婚約者は主人公を殴った後で詫びの電話を主人公両親に入れ、婚約を辞退?した模様。
ラストは主人公と元カレが駅で抱き合う場面で終わり。
何か色んな人が狂っている感じがした。
10年ぐらい前に何でこれで感動したのかがわからない。
婚約者が一番悲惨だなー
慰謝料もらえるレベル
主人公の親もひどいけど
つか、実は異母兄妹だった!ネタなのかと思って読んでたw
本当の愛だから言えなかったと言うなら、なぜ応援なんかしたんだ…
婚約者がいるのに元カレになびく神経もんからない
それでいて婚約者は身を引いちゃうわけか
本当に後味悪いなぁ
遅レスで申し訳ないけど
主人公がリオ、元カレがレイ、婚約者がケンイチだった気がする。漢字は定かじゃないので片仮名で。主人公とかの方が分かりやすいかなーと思ったんだけど、読みにくかったらすまん。
あと、自分で書いといてなんだけど、この本は本当に胸糞悪いから本屋で立ち読みすらオススメしない。
物語全体として本当に好きな人と結ばれるためなら何をしても良いという雰囲気が端々にあるし、婚約者の扱いがとにかくかわいそうで痛々しいので。
偶然見た「相棒」のある話が後味悪かった
調べたらseason13の「死命」って話らしい
普段見ている訳ではないので、キャラ名とかはよくわからない
保険金殺人の疑いがある案件を単独捜査していた刑事は、ある男をマークしていた
その男は4年前に20歳も年上の女性と結婚したのだが、2年後に女性は死亡し、男は多額の保険金を受け取っていた
刑事は男の身柄を確保しようとするが、追い詰められた男は刑事の目の前で飛び降り自殺する
ショックを受けた刑事は辞職も考え、男の墓参りに向かうが、そこで男の友人と名乗る若い女性と出会う
若い女性が男と出会ったのは「はれぞら園」という施設で、そこでは「ビッグママ」と名乗る女性が若者達に無料で食事を振舞っていた
色々あって、実はビッグママは若者達に保険金殺人をさせていたのだった
恋人もいない年取った男性や女性に若者達を宛てがい、若者達に殺害を強要させていた
そして、自殺した男もそのビッグママの手口に乗せられた一人だった
ビッグママは逮捕され、最初は反省も動揺もせず、むしろ自分が若者を救い、寂しい独身男や女にいい思いをさせてやった、と毒づくが
ビッグママ自身もかつて結婚詐欺に遭い、全てを失った過去を暴露され、そこで初めて涙をながすのだった
その後、一人の子持ちの女性の元を訪れる刑事たち
その女性は男がかつて付き合っていた女性の一人だった
1年前に偶然男と再会したのだが、その時一緒にいた子供を見て男は「俺の子か?」と言い
実際は違う男性の子供だったのだが、「そうだ」と嘘をつく
その嘘を信じた男は以来女性に金を渡すようになる
それに気を良くした女性は男に「実は子供は難病を患っており、治療には大金が必要だ」と嘘をつく
それを信じた男は自分自身に保険金を賭けて、事故に見せかけた自殺をしたのだった
男って馬鹿だなー笑笑笑
刑事の目の前で自殺してるのに
事故に見せかけてってどういうこと?
警察が犯人を自殺に追いこんだとかいうニュースになれば叩かれるから警察の偉い人が事故にしたとか?
エクストリーム自殺ね
相棒は後味というか胸糞な話多いね
一番は前シーズンの最終回だけど
BLACK NIGHT SWORDっていうゲームに出てくる童話みたいなやつ
あるお姫さまが悪い魔物に捕まって城に閉じこめられた。
それを見ていた蜘蛛はお姫さまをかわいそうに思い、糸を使って
彼女を導き、城から逃がしてやる。
お姫さまは喜んで蜘蛛に、「わたしと一緒に来てください、お礼をします」
と言う。蜘蛛は承知してお姫さまの肩に乗り、ともにお姫さまの城を目指す。
お姫さまたちが城にたどりつくと、王さまもお妃さまも大喜びでお姫さまに
駆けよってきて抱きしめた。そのとき、王さまはふと気づいた。
「おや、こんなところに蜘蛛が」
あっという間もなく、王さまはお姫さまの肩に乗っていた蜘蛛をたたきつぶした。
おしまい。
倉橋由美子「大人のための残酷童話」から「故郷」
貧しい村が嫌で都会に出て成功した男、名家の娘と結婚する。
一通りの成功を収めて人心地がついたので、やっと貧しい村を思い出す。
妻を伴い帰省旅行に出るが、里心半分不安半分。
貧しい村はさらに貧しくみすぼらしくなっていた。
村の入り口に昔から居座っていた乞食によると、男の父は酒に溺れて石工をやめてしまい、娘と宿屋をやっているそうだ。
長男はまた牢屋に逆戻り。
父には孫がいるが、孫のタネは父か長男のどちらかに違いない。
前科者の兄の事は妻に隠していたし、妹の子については耳を覆いたい気持ち。
男は妻と召使いを町の宿屋に置いて、道に迷った旅人に身をやつして実家に一夜の宿を求めた。
みすぼらしい部屋に通されてしばらくすると、戸の外から男の金品を奪う算段のひそひそ話が。
覗くと、父親の手には肉切り包丁が。
しばらくすると、妹がにやにや笑いながら入ってきて、ぼろ着の胸をはだけスカートをめくる。
臭気と醜さに絶叫するのと父親が肉切り包丁を持って飛び込んでくるのと表の戸を激しく叩く音がするのと同時だった。
父親と妹がひるんだ隙に、男は窓から飛び降り気を失った。
男は町の宿屋の、妻を泊まらせた部屋で目覚めた。
妻が夫の身を案じて、縁故のある有力者を動かして官権の手をわずらわせたそうだ。
絞首刑になった父と妹は同じ手段で旅人を何人も殺していて、あの夜の客が20年ぶりに帰郷した息子であり兄である事を充分に承知していた、と供述したという裁判所からの通達を聞いた男は故郷を忘れ、幸せに暮らした。
教訓。汝のルーツを求めるなかれ。
カミュの「異邦人」の中に出てくる新聞記事では
金持ちになって素性を隠して実家の宿屋に泊まった男が、
男の正体を知らない両親により、金目的で殺される。
殺した後で、男の持ち物を調べたら自分たちの息子だったもんで、両親が自殺するという話が紹介されていた
しかもこれは実話らしい
>>358
あったね。
確か割りと有名な事件だけど、ソースが思い出せない(笑)
死体を売って金にしてた夫婦が青酸カリで殺してた気がするんだが。
ドラマ「14ヶ月」
見たのが10年以上前&物語がふんわりした感じだったから間違ってたらごめん。
10歳年下の夫がいるが裕子は、事故で彼との子供を流産してしまう。
それが原因で子供の望めない体になってしまい、ひょんな事から手に入れた若返りの薬に手を出してしまう。
(クラゲから作られた薬で、使用上の注意が一応あるんだけど割愛)
若返ってでももう一度彼との子供が欲しいと言う裕子に、夫の悟は「一緒に歳をとっていければ良い」と言って諭す。
しかし裕子の若返りは止まらなかった。
高校生の様な姿になった裕子にキスをすることもためらう悟。
裕子の飲んだ薬は愛情によって若返りが促進されるものだった。
悟はできるだけ裕子に冷たく接し離れようとしていたが、それでも二人はまだお互いを愛し合っていた。
これ以上若返る前に思い出を残そうと、結婚式を挙げていなかった二人は写真を撮りに式場へ行く。
しかしウエディングドレスを来て佇んでいたのは小さな少女だった。
裕子の若返りは体だけではなかった。
漢字が読めなくなり、今までできていたような事が子供のようにできなくなる。
それでも懸命に支えていた夫は目が見えなくなり倒れてしまう。
そして裕子は光の粒になって消えていった。
知り合いに中途半端な歳で上京してきたフリーターのMがいるんだが、
数人で家飲みしていた時に上京の理由をMに結構しつこく訊いた奴がいた。
Mは最初嫌がっていたが、酔っていたからか「絶対引くなよ」と前置きして話し出した。
Mは普通に地元の大学を出て、地元の企業に就職した。ずっと実家暮らしだったそうだ。
ある夕方、たまたま早上がりをしたMが家路を歩いていたら、
向かいからやってくる人影が突然Mに駆け寄ってきた。
人影―――女は「Mさん、久しぶり!元気だった?」とさも親しげに言うが、
Mにはその女に憶えがない。
だからといって「あんた誰?」と訊く訳にもいかず、
「あ、久しぶりー、元気だったよ、そっちは?」と無難な答えを返した。
すると女はニコニコしながら鞄から紺色の小さな手帳を取り出して、表紙をMに見せつけた。
金文字で書いてあったのは『障害者手帳』の5文字。だが、女に何か障害があるようには見えない。
Mが「え、どうしたのそれ…」と言い終わると同時に、女はその手帳を開いて見せた。
そこにあったのは女の顔写真、障害等級2級の記載、そして女の名前と“精神障害者”の文字。
その名前を見てMはようやく気づいた。女はMが中学の3年間、いじめ続けた同級生のAだった。
絶句したMと向かい合ったAは、ニコニコしながら「Mさん、私の事覚えてなかったでしょう。
寂しいなぁ、私はこの10年、1日だってMさんのこと忘れたことなかったのに…」
と言った。
そして、「でも、良いでしょう。今はこの手帳が私を守ってくれる。
人一人殺したとしても、手帳持ちだって判ったらきっと報道規制がかかると思うの。
事情が分かれば情状酌量の余地もあるだろうし…でも、今日は無理ね。
刃物も紐も持ち合わせがないの。Mさん、私よりずっと大きいから、
素手じゃ返り討ちにされて保護室行きに決まっているわ。またの機会にね」
と言って、Aは手をひらひら振りながら去って行った。
去って行くAの背中を見ながら、Mは腰を抜かしていた。
Mは言った。「顔は笑っていたけど、目は怖いくらい真剣だった。
あの時Aがナイフでも持ち合わせていたら、本当に殺されていた」。
その邂逅の後、MはいつAに出くわすかと真剣に怯えるようになった。
Aが住んでいるのは同じ中学校の校区内。思い立てば包丁を持ってMの自宅を訪問することだって出来る。
Mはすっかりノイローゼ状態になってしまい、とにかく此処から離れなければと思って、
「誰が尋ねても絶対に自分の居場所は明かさないでくれ」という言葉を置いて、
僅かな荷物とともに夜逃げ同然に上京してきたのだという。
精神障害2級の人間が一体どれだけヤバいのかは知らないが、
Aは間違いなく自身の人生をMに台無しにされたと思って、今もMへの報復の術を考えているのだろうし
MはAへの行為の結果が自分に返ってくることを恐れて、平穏な生活という名のレールから脱落してしまった。
因果応報というか何というか…あまり聞きたくない上に忘れがたい話だった。
>>393
イジメ野郎が何事もなく逃亡に成功したのが後味悪いな
死ねとまでは言わないがもっと苦しむか怪我でもすれば良かったのに
イジメが原因で子供が産めなくなった人知ってるから本当に腹立つわ
興味深い話だけど、
虐められてた復讐だとしたら、それは責任能力ありとされるんじゃないかな
まあ無差別殺人を装えば別かもだけど
つうかしつこく上京した理由を聞くなよwwww
ナチュラルな精神障害者への差別が詰まってる話なのは後味悪い
そいつの人生も台無しにならなきゃ因果応報とは言えんわ
いじめてた方は男でいじめられてた方は女なんでしょ?
不意打ちならともかく宣戦布告されたんなら覚悟さえすればまず負けないじゃん
もちろん、殺されるとか重傷負わされるとか自分もひどくいじめられるとかだけが
因果応報ではないけれど、Aに追われて引越しを何度も繰り返して
職も点々として社会人としての信用度がなくなったくらいあってもいいわ
AKB48のホラードラマ「アドレナリンの夜」第5話「ドッペルゲンガー」
ある日、女子高生の朱里(宮脇咲良)は親友の綾香(小野花梨)から深刻な顔で「もう一人の私を見た」と告白される。
どうやらそれは“ドッペルゲンガー”と呼ばれるもので、見た者は必ず死ぬ運命にあるという。
朱里は話を信じられず「そんなのただの迷信だよ」と言うが、綾香の話によるとドッペルゲンガーを見てから、車に轢かれそうになったり死にかけているという。
そして次の日から、綾香は体調を崩して学校に来なくなってしまう。
心配する朱里のもとにある日、綾香から連絡が。安堵した朱里。すると今から会いたいと言われ、朱里は綾香の家に向かう。
朱里が言うには、自分が死ぬよりも先にドッペルゲンガーを殺せば、ドッペルゲンガーは消滅し、自分は助かるというのだ。
人を殺したら殺人罪ではないかという朱里に、綾香はもともとドッペルゲンガーはこの世にあってはならない存在なのだから、殺しても罪にはならないという。
(続く)
そして、綾香は自分ではなく第三者である朱里にドッペルゲンガーを殺して欲しい
というのだ。
朱里はそんなことできるわけないと拒絶。すると綾香はそれなら私が死ぬしかないとナイフで自殺しようとする。
朱里は静止し、綾香のお願いを受け入れる。
綾香の作戦を聞き、人気のない場所に行く朱里と綾香。
ドッペルゲンガーは、綾香を見たら殺そうと襲ってくる。
その時を狙い、朱里がドッペルゲンガーを殺すという作戦だ。
綾香によると、ドッペルゲンガーは自分が絶体絶命になると自分が本物だと嘘を付くから、それに騙されてはならないという。
そして、ドッペルゲンガーが現れる。
「これで終わりにしましょう」ナイフを持ってドッペルゲンガーは綾香に襲い掛かる。
朱里は金属バットでドッペルゲンガーに襲い掛かる。
「やめて…私は本物よ」呻くドッペルゲンガー。
「騙されない!!!騙されない!!!」半狂乱で朱里はドッペルゲンガーを殴りつける。
(続く)
息絶えるドッペルゲンガー。
ところが、死体は消えない。
「なんで!?綾香…。消えないよ!?」
すると本物だと思われていた綾香が口を開く
「ハハハ!消えるわけないじゃない!!!その娘は私の分身なんだから!!!」
朱里が殺したと思ったドッペルゲンガーは本物の綾香だった。
朱里が本物の綾香の部屋に行ったとき、話をしていたのはドッペルゲンガーの方で、本物の綾香は部屋に閉じこもっていた。
そしてドッペルゲンガーと共謀して、朱里を誘い出し、ドッペルゲンガーのために自らの命を絶ったのだ。
(続く)
「なんで!?なんでこんなことをするの!?」
ドッペルゲンガーがいうには、もともと彼女がいたもう一つの世界では、朱里は綾香の親友でなく、かなり嫌な女だった。
だから、こちらの世界で朱里に復讐をしたのだと。
「さよなら」
朱里を抱きしめて、どこかへ去るドッペルゲンガーの綾香。
殺人者となってしまった朱里。
背後から、パトカーのサイレンが近付く。
全体としてこのシリーズの主人公は基本は善人なのに理不尽に殺されたり、逮捕されたり救われない結末が多い。
(まあ2クールぐらいやるらしいから、これから先根っからの悪女キャラとかも出てくるのかもしれないけど)
これから先、もっと後味悪い話が出てくる可能性あり。
(完)
映画、鑑定士と顔のない依頼人が後味悪すぎる
主人公ヴァージルは短気で傲慢ではあるがかなり腕のたつの鑑定士兼競売人。女性の考えが分からないため女性との関係は老齢になっても一度もなかった。
そのためか、彼には貴重で高額な女性の絵画を集める趣味があった。ヴァージルは絵画の模倣を専門とする友人ビリーと手を組み、長い年月をかけて本当に価値のある女性の絵画を収集、自分だけの知る隠し部屋に数多く保管していた。
(取引額は必ず払っていたのでグレートゾーンではあるが不正ではない)
ある日彼のところにクレアという女性から、彼女の館にある家具や絵画すべてを鑑定し競売に出して欲しいと電話がかかってくる。
契約に必要な彼女の印や経歴を提出するよう求めるも、彼女は一向にヴァージルの前に姿を表そうとしない。苛々しながらもクレアの館の家具鑑定を進めるヴァージルだったが、床に古い部品が落ちていることに気がつく。
と同時に、クレアが館の隠し部屋に引きこもっていることを知らされる。なんとクレアは広所恐怖症だったのだ。
ヴァージルは拾った部品と共に、女たらしで機械整備の天才であるロバートの元へ訪れる。
するとその部品は18世紀に作られた超貴重な人形機械の一部だと判明、ついでにクレアに惹かれていたヴァージルは女性へのアプローチの相談もする。
徐々にクレアと仲良くなり遂に彼女に隠し部屋から出させることも成功、人形機械の部品も徐々に集まって行く。
同様にヴァージルは人間としても成熟し思いやりが生まれ始める。
しかしある日、彼女の元へ訪れようとしたヴァージルは町のチンピラに襲われ重症を負う。
意識が朦朧とするなかなんとかクレアに電話し、14歳以来初めて外に出たクレアが救急車を呼んだことにより一命をとりとめる。
クレアとの愛を確信したヴァージルは回復後彼女に自分だけの隠し部屋を彼女に披露しプロポーズ、
「今まで絵画を愛してきたが、これからは全ての愛を君に注ごう」熱く燃えたふたりは初夜を共にする。幸せに包まれるふたり。
「何があってもあなたを愛しているわ」クレアは呟く。人形機械の部品もほぼすべて集まりつつあった。
ヴァージルは彼女と余生を過ごすため鑑定士と競売人を引退することを決意。
数日間競売地で過ごし、最後の競売は拍手喝采。引退を惜しむ友人のビリーとハグを交わし帰路に着いた。
しかし、家に帰るとクレアは彼が生涯集め続けてきた女性の絵画と共に消えていた。
かつて絵画が飾られていた隠し部屋には人形機械が置かれており、ロバートの声で「
会えなくて寂しいよ、いかなる贋作の中にも必ず本物が潜む」(ヴァージルがロバートに「本物の偽りの愛は存在するか?」と聞いたときの返答)と呟き続けていたのだ。
慌ててロバートの店に訪れるが、中は既にもぬけの殻だった…
放心しクレアの館の側にあるバーに入るヴァージル、そこには見聞きしものすべてを記憶する女性がおり、クレアがここ一年間館を出た回数は237回だと言われる。
更に、ロバートが頻繁に館を出入りしていたことを知る。
ロバートとクレアはグルだったのだ。更に、放心したヴァージルが、クレアが終始大事にしていたクレアの母親が描かれた絵画をふと裏返すとそこには
「今までありがとう。君の友人ビリー」と書かれていた。
実は共謀していたのはクレアとロバートだけではなく、長年の友人ビリーもだったのである…
場面は切り替わり、老人介護施設。ヴァージルはショックから痴呆が進み人の判別もできない有り様になっていた。
ふと思い返すことと言えばクレアと初めて一緒に寝たこと、その他の幸せな記憶ばかりであった…
何が後味悪いかって、生涯をかけて集めてきた貴重な絵画(100枚以上。総額は数えられないほど)を一枚残らず奪われるだけでなく、
女性を信じることのできなかったヴァージルが初めて心から愛し信用していた女性クレア、
信頼し頼っていた友人ロバート、そして長年唯一の友として組んできたビリーの三人に一度に裏切られたこと。
ヴァージルは人付き合いが悪く部下にあたることもあったが、それというのもヴァージルの両親は彼が幼い頃事故死し愛情を受けることなく孤児院で育った
というのが大きい。決して悪い人間ではなく、むしろ感受性豊かになり60代?になって初めて他人を信用することができるようになってきていた彼に
この仕打ちは酷すぎるだろ…と思ってしまった。
金はあっても人生で一度も本物の愛を受けることなく痴呆になり死んで行くヴァージルを思うと切なすぎる
俺映画館でみたけど結末て老人ホームみたいなとこだったっけ?
そのあとクレアが引きこもりになった原因とか言って話してた
イタリアのどっかの街角のレストランにいってボーっとしながら終わってたような
まあそこにクレアが来るはずもなく、絵画盗んだ連中も捕まらず終わるのは変わらないんだけど
ちなみにクレアの館には庭師もいたんだけど、この庭師もグルという徹底ぶり
庭師は名探偵ポワロでジャップ警部やってた人だったな
>>459
リハビリのための病院みたいなところじゃなかったかな
監督の発言によるとあれはハッピーエンドで
愛を信じる人にとっては勝利で信じない人にとっては暗いエンディングなんだってさw
はだしのゲンのエピソードの中の一つ
子供の頃読んだので記憶が曖昧なんだけど
父親と兄弟を原爆で失った主人公ゲンと母親と生後間もない妹が
母親の親友の未亡人の嫁ぎ先の農家に居候していた時のエピソード。
親友は主人公親子に優しく接してくれるんだけど
親友の姑と親友の子供達は容赦無く主人公一家を苛め抜く。
耐えながら生活しているうちに終戦になり、ゲンの兄2人がそれぞれ
出征先、疎開先から戻ってきて一緒に生活する事になるんだが
難癖をつけられて姑に追い出される破目になる。
今まで我慢してた酷い仕打ちにとうとうキレたゲンが
手酷い仕返し(といってもやられた事と比べたらぬるい)
をして終わり。
子供の頃読んだ時は、姑と子供らがキッチリ報いを受けて
爽快だったんだけど大人になった今思い起こすと
●戦後の食糧難の時代に嫁が連れてきた赤の他人が3人も
居候する事になって食い扶持が減った
●姑は愛息子(子供達の父親)が戦死していて、戦地から生還した
ゲンの兄に「なんでうちの息子だけ死んであんたは生きて帰って
これたんだよ!」みたいな感情を持っていた。
姑と子供らは確かに嫌なキャラだったが、ゲン一家は彼女らにとって
厄介者以外の何者でも無いわけで…後味が悪い。
蛍の墓の兄妹の親戚のおばさんたちみたいだな
蛍の墓も大人になってから見ると、親戚のおばさんの言ってる事はそんな理不尽でもないのでは?
と思う人は多いね、自分はもう辛くて2回目は見れないけど
というかゲンにお兄さん居たんだな
>>464
長兄は志願して予科練に
次兄は疎開
ゲンの父親って、もともと裕福でない職人なのに子供は5人
加えて妻は妊娠中
戦時中、しかも軍港で栄えていた広島なのに戦争批判天皇批判ばかりしていたので、家族は迫害され孤立
家族を守る為に長兄は志願するのだが、父親は激怒
蛍の墓は世間知らずのお坊ちゃんがわがまま放題した挙げ句妹を巻き添えに自滅する話なんだよなあ
昔かわいそうな子どもがいて、父親も母親もいない、みんな死んでしまってこの世にはもう誰もいなかった。
みんな死んでしまったので、その子は出かけていって、夜も昼も探し回った。でもこの世にはもう誰もいなかったので、天に昇ろうと思った。
お月様が自分を優しく照らして出してくださったのでお月様の所に行ってみると、それは腐った木のかけらだった。
今度はお日様の所へ行こうと思って、やっとの思いでお日様の所へ行くと、それは枯れた向日葵だった。
今度はお星様の所へ行ってみたら、それは小さな金色の油虫だった。百舌鳥がすももの棘に突き刺しておくように串刺しになっていたのだ。
それで仕方なく地球に帰ってみると、それはひっくり返った壺だった。
だからその子は本当にひとりぼっちになってしまい、壺の中に座って泣いた。
今でもその子はずっとひとりぼっちのままそこに座っているんだとさ。
>>471
宮沢賢治を思い出した。
庭で金色のトマトを見つけた貧しい兄妹が、黄金だと思ってサーカスの入場料がわりに持ってくんだよね。
「図々しいガキどもだ!失せろ!」
って、もぎりに叩きつけられるけど。
ディズニーのライオンキングに登場するスカー。作中では王座を奪うべく主人公シンバの父親でもある実兄ムファサを崖から落として殺し、次期王位継承者のシンバを国外追放する。
実にわかりやすい悪役なんだが、某所に書いてあったその生い立ちを読んで愕然とした。
もともとムファサとスカーは仲が良い兄弟だったが、二人の父アハディが兄を次期王に決め、贔屓するようになった。
グレたスカーは嫌われ者のハイエナ達とつるみ始める。それをよく思わなかった父がスカーを叱って片目を傷つけたのが、今も残るスカーの傷痕。
更にスカーはサラビ(ムファサの妻でシンバの母)に惚れていたが、サラビは兄を選んでしまった。
(ここまでが本編で描かれなかった前日譚)
その後も野心からハイエナ達と結託してムファサを謀殺し、追放したシンバも死んだ事にして念願の王座に就く。しかし悪政の限りを尽くして国は荒廃する一方。
そこへ成長したシンバが舞い戻る。父の謀殺やシンバに働いた所業の理由を告げ、直接対決が始まった。しかし戦いで劣勢になるや命乞いを始めた挙げ句、自分の悪行において「真の元凶はハイエナ達だ」と発言。結局戦いに敗れ、ムファサと同じように高所から転落。
満身創痍だったところにハイエナ達が現れる。「真実の友よ」と言って助けを求めるが、ハイエナ達は前述のなすりつけ発言をしっかり聞いており、最早スカーの事を信用していなかった。報復としてハイエナ達に寄ってたかって食い殺され、一生を終える。
本編の情報だけなら単なる悪役だったのに、一連の流れを見ると毒親のせいでこうなったんだとやりきれなさを感じてしまう。兄だけ贔屓した挙げ句、片目に傷とか虐待の域だし。カタルシスも吹き飛ぶ後味の悪さ。
深夜アニメの「ヤング ブラック・ジャック」第3話
「ヤング ブラック・ジャック」は
「ブラック・ジャック」こと間黒男が如何にして
高額な治療費を取る無免許医になったかという過程を描く前日譚。
時代は1960年代後半という設定。
自宅である安アパートで夕食を摂っていた、当時医学生の間黒男。
ところが隣室から男のうめき声がするので尋ねると、
隣室の男は反戦活動を行っており、
男の部屋には他にも反戦活動家が一人と、脱走兵が匿われていた。
うめき声の主はベトナム戦争から逃亡してきた米兵であるという。
米兵は戦地で頭に負った怪我によって脳に損傷を受けており、
このままあと数時間も放置すれば命はないと間黒男は診断する。
しかし反戦活動家達は救急車を呼べば脱走兵を匿っていることが露見するため、
仮に米兵が死ぬとしても救急車を呼ぶつもりはないらしい。
そしてこの部屋には米兵Bも匿われていた。
脱走兵は軍に見付かれば軍法会議に処され、
最悪の場合死刑になることもあるかもしれないと米兵Bは言う。
しかし米兵Bも仲間を見殺しにしたくないし、
反戦活動家も出来れば脱走兵二人を生きて逃がしたい。
↑の名前欄1/3じゃなくて正しくは1/2だった。
そんな状況で現れた隣室の医学生は、
彼らの目には都合の良い物として映ったのかもしれない。
間黒男が医学生だと知っていた隣室の男は、間黒男に治療を依頼する。
しかし米兵の症状は高度な手術をしなければ治療不可能なものであり、
仮に医学生の執刀が露見した場合、当然医師免許は取得できなくなる。
しかも反戦活動家達は「困っている人がいたら助けるのが当たり前」
「まだ医師免許も持っていない半人前の医学生が報酬を要求すべきでない」
「今ここで死にかけている人間を見殺しにするのか」と言いたい放題。
あまりの言いように間黒男は治療を断ろうとするのだが、
「治療を了承して貰えなかった場合、米兵は飛行機に乗せヨーロッパで医師に診せる」と言い放つ。
脳の損傷は飛行機に乗せれば悪化するし、
ヨーロッパに到着するまでに米兵の命は尽きるだろう。
もはや選択肢は残されていなかった。
間黒男の完璧な執刀で米兵は助かり、数日して意識が回復する。
ところが米兵の様子がおかしい。
実は米兵はCIAが軍に潜入させていた調査員であった。
調査員はCIAに事の顛末を報告する。
米兵の回復を喜んでいた米兵Bは軍法会議に処されることはなかったが、
いつ死んでもおかしくないほどの激戦地へと送られた。
米兵に完璧な治療を施した間黒男は数日の間取り調べを受けたが、
反戦活動家達は職務質問さえされなかったという。
フリーターのMの話が予想以上に反響があったので、蛇足。
人の精神を病ませるなんて一体どんなレベルのいじめだったのかと思って
先週末飲みに行った際にMから事の次第を訊いた。
M曰く「いじめの首謀者は俺じゃない。先に女子が仲間はずれにしてたんだよ」。
MとMの取り巻きはその女子間のいじめの尻馬に乗った形でエスカレートしたらしい。
具体的にAに対して何をしたのかを結構しつこく訊くと、
「……Aに上履き投げつけて、腹なら50点、顔面クリーンヒットなら100点、
眼鏡が落ちたらボーナスポイント、とか…」と言った。
散々言い渋ってこれじゃ、実際の被害は測定不能レベルだな…と思った。
で、発端になった女子間の仲間はずれの原因なんだが、素で「はぁ?」と言ってしまった。
Mの中学は給食がなく、全員弁当持参で好きな者同士で机を寄せ合って食べる方式だったそうなんだが、
Aも入学当初は普通にとある女子グループ内で弁当を食べてた。
食べる前には手を合わせて「いただきます」、食べ終わった後は手を合わせて「ご馳走様でした」。
…にわかに信じがたいが、このごく普通の行動がグループ内で「キモい」と言われて仲間はずれにあったらしい。
それが女子内でのいじめに発展し、Mたち男子を助長し、Aを精神的に追い詰め…
聞いた限りだと、Aのターゲットは多分Mだけじゃないんだろうなーと思った。
A、同窓会にチェーンソーかなんか持ち込んで暴れるだけ暴れた方が楽だと思うよ…
手を合わせていただきますごちそうさまを言うのを
気持ち悪いとしつける親が複数いる
…これだけで充分後味悪いわ
日本とっくに終わってた
>>559
真面目なのがかっこ悪いって思春期にはよくあることじゃん
知人の話
子供の頃「命の大切さを学ぶ」目的で
鶏を絞めて解体、更にその肉を調理して食べる
という事を体験学習?か何かで
やらされたらしい。
知人は確かに命の大切さは学べたけど、
トラウマで今に至るまで肉が食べれなくなり
その後の人格形成にもその時の体験が大いに
影響したとの事。
人間は他の生き物の命をもらって生きている、
っていう大事な事を教えるのが趣旨でやった事なのに
意図せず子供の心に大きな傷跡を
残してしまったのが後味が悪く感じた。
ヤンジャンに連載している「神様のハナリ」の最近のエピソード
課題の製作のために離島を訪れた女子高生グループ
真面目にスケジュールやらを製作した少女が、トイレに行く隙に置いてきぼりをくらう
少女は主人公たちに拾われるが、夜になって仲間から届いたメールには
「あんた別に帰ってこなくていいから(pgr」
主人公たちの家に一泊し、翌日も一人で課題を製作する少女
少女が帰路につく日
ハブにした少女グループは課題製作をサボり倒したことが先生にバレてしまい
大目玉をくらい親にも連絡すると叱られる
そこにハブった少女たちの分も課題を作ったハブられ少女が帰ってきて
課題はちゃんと出来ていると庇う
ラストの帰りの船の中
ここでハブって課題も貰った少女側が一言謝れば良い話だったんだが
最後の最後までハブった側は「なによ良いカッコして」と悪態をつき
そのくせ課題はただ乗りする
全てはハブられていた少女の消極的な性格が原因で
ハブられ少女が文句も言わずに課題を捧げ、かつ歩み寄って「友達になれない?」と
下手に出るラストでで終わるのが後味悪かった
どう考えても恩義を感じて仲良くしてくれるとは思えない
むしろパシりにされそう
友達になれてもドキュソの仲間入りだし
スタンリイ・エリン「特別料理」
主人公が上司に連れられてレストランに行くと、そこは高級ではないがレトロな雰囲気のレストラン
出される料理は地味だが風味のある料理で、主人公はすっかりやみつきになる。
上司は外国人の店主に
「今日は特別料理はないのかね?」
と聞くが、「今夜はない」と片言で答えられる。
その特別料理とは、アフガニスタンとロシアとの国境付近のアルミスタンで飼育されているラム肉を使ったものだが、
当日になるまで出されるかわからないため、予約はできないようだ。
その日出されるとわかれば、みんなが押し寄せて大混乱になるからだとか。
それなら会員制にして会員にだけふるまえばどうだい、と上司が店主に聞くが
「そうすると、ワタシとアナタは特別な人間関係になってしまう。ワタシ、そういうのニガテ。
ワタシは店主、アナタは客、その関係イイ」
と言われ、仕方なくその日はレストランを後にする
数日後、上司とまたそのレストランに行くと店主が
「今日、特別料理、ある」
と告げたため、上司は大喜び
実際、出された肉料理もこれがラム肉だろうかと思うような味わい深い料理だった。
上司は「ああ、一度でいいから調理しているところがみたい、でも今まで調理場に入った客はいないんだよね?」
と店主に聞くと、店主は
「そこの肖像画のヒト、入ったコトある。
ワタシ認めたヒトじゃないと、入れない」
その肖像画は数年前に行方不明になったという皮肉屋の作家だった。
その日以降、上司の調理場に入りたいという欲求はますます強くなっていったが、
ある日、いつものように2人で店に行こうとすると、その店のコックが酔っ払いに絡まれていた。
上司が助けるとそのコックは
「アナタ、命の恩人。アナタにお願い、どうか調理場に入らないで。」
と、トンチンカンな懇願。
そこに店主が来て
「調理場、いつも殺伐してる。コック、きっとアナタが怪我する、心配」
「ああそうか。しかし一度でいいから入りかったな。
抜きうち監査の仕事で、今夜切符を買ってアメリカに出発するんだ。
そうなったら大西洋の向こうだからしばらく帰ってこれない。
まだ社長と私しか知らないが、君が後任だ。よろしく頼む」
上司が主人公に残念そうに言うと、店主は気が変わったのか
「…ワカッタ。あなた今夜、調理場入れる。デモお連れさん、まだ日が浅い。入るダメ」
上司は嬉しいけど、1人だけじゃ主人公に申し訳ないな、と迷っていたが、主人公は気を利かせて
「あ、用事を思い出しました。今度また1人で食事を楽しみますよ」
とその場を後にした。
困惑顔だが嬉しそうな上司と、その上司の肉付きの良い肩に、慈しむように手を置いている店長を残して。
「解剖医、ジョン・ハンターの数奇な生涯」
って本に載ってた
ジキル博士とハイド氏、のジキル博士やドリトル先生のモデルになったとも言われる解剖学者で、
当時のロンドンでは解剖献体希望者がいないもんだから葬儀屋や泥棒が墓場から死体を盗んでくることがよくあって、
死体欲しさにバークとヘアーという死体泥棒などは殺人するような時代。
チャールズ・バーンという2.5mくらいの見世物興業で人気を博していた巨人に目をつけたジョン・ハンターは
大金を出すから死後に献体してくれ、と頼むが、切り刻まれるのに恐怖を感じたバーンは拒否
友人たちに自分が死んだら棺桶ごと海に放り込んでくれと頼む。
そこでバーンが死んだ時、友人たちはその通り海に棺桶を放り込むが、
実は友人たちが酒を飲んでる間にハンターによって買収された葬儀屋が棺桶の中身を重りと入れ替えてたせいで、
ハンターはまんまと死体を手に入れ、急いで煮込んで骨格標本にしちゃいましたとさ。
ちなみに、この本を池袋のジュンク堂で探したら、なぜか医学のコーナーではなくホラーのコーナーにあった。
>>724
>急いで煮込んで骨格標本にしちゃいましたとさ
ジキル博士のモデルとだけあって、古典ホラー小説にでも登場しそうな輩だな
というか、まるでマッドサイエンティストみたい。学問とかじゃなくて私欲から行動してそう
>>736
ジキル博士は自分の体で実験してるからまだ良心的だよな
解剖医ひでぇw
銭湯に行ったときの話
風呂あがって友人と着がえてたとき
小さな女の子が二人、脱衣所の床でじゃれあっていた。
上は小学校低学年、下は幼稚園ぐらいかな。
まだ小さかったしそんなにうるさくなかったからかわいいなぁと思って見てた。
銭湯の脱衣所で走り回ってる子なんてよくいるしね。
そしたらお母さんが風呂あがってきて、娘みるなりいきなり
「ちょっとなにしてんの!?いいかげんにしてよ!!
冗談はその存在だけにしてくれる!?」ってすごい剣幕で怒って
その子たちしゅん…って静かになってお母さんに着いていってた。
お母さんはそのあとも「役立たず」「うるさい」「バカ」とか
ブツブツつぶやいてて私と友人絶句。
女の子たちは着替えながらお母さんのブツブツをじっと聞いてた。
公共の場で騒いでるの叱るのはわかるけど、存在って…
家でどんなふうに扱われてるのかすごく心配になりました
つい最近テレビで紹介されたので見てた人も多いだろうけど
「だから」という絵本。
主人公の男の子はいつも「だから?」と返す
お父さんがオモチャをプレゼントしても「だから?」
動物や楽器を見せても「だから?」
色々と工夫して男の子を喜ばせようとしてるのに「だから?」という冷めた反応しかしない
お父さんは世界一腹ぺこの虎を男の子に見せる。やはり男の子は「だから?」という反応
そこで突然、その虎が男の子を丸呑みにする
腹の中から「お父さん助けて!僕はここだよ」と助けを求める
お父さん「だから?」
おしまい
子供といっても男の子の方にも自業自得な面があるっちゃあるんだけど
それ以上に、ずっと子供の事を想って行動してたお父さんの愛情が冷めたっぽいラストで嫌な感じがした
>>802
そうか?
すかっとしたけど
むしろ後味凄くいい
>>802
確かに子供はかわいげなくてざまあみろだが
父親も可愛げのない子供にひねくれて子供化してるのが恐いな
阿刀田高「氷のように冷たい女」
食品会社会長のA氏。区会議員出馬への要請も受けている。
若い頃には苦労もし、また恥部もあるA氏は地位も家庭的な幸せも手に入れ、名誉欲がふつふつと沸き上がってきた。
A氏は数年前から百物語の会を主催している。
票目当てではない。元々人を集めるのが好きなのだ。
元から月イチで碁会を開いているし、夫人も近所の奥様連中と俳句の勉強会を楽しんでいる。
百物語の会といっても、座敷をぶち抜き酒やつまみを用意してあるのを客が勝手に飲み食いし、順番に怪談を(体験でも創作でも)話すだけ。
誰が連れてきたのか、今年の参加者に、最近越してきた水産加工会社の若いサラリーマンBがいた。
A氏は若い頃、生鮮食品の冷凍業に関わった事があるので、最近の業界事情などを礼儀で訊ねてみた。
Bは近頃の若者らしく、礼儀に疎いところがある。
最初から居心地が悪そうで、出前のかき氷を皆が喜んで食べているのに、
「いや、僕は結構です。胃が痛くなる」
と固辞する。
怪談を催促されると、渋々話した。
「僕が昔、子供の頃に体験した事です…女が一人、消えた話です」
Bが女の人を美しいと初めて思ったのは、11歳の夏だった。
同じアパートの若い女だが、とうとう名前も知らぬまま。
一人暮らしだからきっと独身なのだろう。
午後三時頃買い物に出るから、きっとOLさんではないのだろう。
ここまでは考えたが、Bはきれいなお姉さんを時々眺めるだけで満足だった。
上階の住人が風呂水を溢れさせた事があった。
くどくどしい謝罪を女はタバコをふかして聞き流し、衣装が全部ダメになっちゃったのよ、と繰り返した。
女は法外な弁償金を得たらしい。
「たかが水漏れであんな風になるもんですか。絶対あの女、自分で水をかけたのよ」
と母は言った。
あのお姉さんはいい人じゃないのかもしれないな、とBは思った。
「あの女は、囲われていたのかもしれません。複数の男に貢がせていたのかもしれません。でも子供の僕には関係のない事でした」
土曜日の午後、Bは倉庫地帯(当時は空き地が多く、いい遊び場だった)を通った車の助手席に女を見つけた。
なんとなく尾行してみると、車はある食品会社の冷凍倉庫の前に停まった。
車から男が降り、助手席から女を降ろしもつれ合うようにして倉庫に入り、三時間後に男だけが出てきた。
夏だというのに白手袋をはめた男が抱えた新聞包みから、女が着ていたサマードレスがはみ出ていた。
男が去ってから倉庫のドアを叩いてみたが、返事はない。
Bは一晩悩み、翌日公衆電話から通報した。
「もしもし、○○埠頭の××食品の冷凍倉庫に女の人が昨日から閉じ込められてます。昨日、男の人が車で連れてきたんです。本当です」
倉庫地帯に行ってみるとパトカーが停まっていたので、野次馬に紛れて近づいてみた。
「…子供のいたずら…」「…ちゃんと点検してますから…」
「女はそれきり消えてしまいました。非常口のない倉庫なのに」
Bはつっかえつっかえ話した。それがかえって信憑性を高めた。
「だから僕はかき氷を食べないんです。どうしても食べられなくなりました。
…水産加工会社に勤めるようになって、わかった事があります。
普通の冷凍倉庫は零下4~5℃ですが、超低温冷凍という技術があります。
これで冷凍すると、肉も魚も氷のように割ることができますし、かき氷のように削ることもできます。
調べてみたのですが、あの倉庫には超低温冷凍庫があったそうです。
あの男、三時間も何をしていたのでしょうか」
BはA氏の顔をちらりと見て、居心地悪そうに身じろぎした。
「僕はあの男の顔をまだ覚えています。あの男が何食わぬ顔でのうのうと生きていて、人の尊敬を集めているかもしれないと思うと…」
なかよし読者へのトラウマメーカー松本洋子作品でタイトルは忘れた
記憶なので詳細は違っているかもしれない
金持ちの貴族の老女が車(運転手付き)に乗っていた
前にふらふらと少女が飛び出してきて跳ねてしまった
怪我をした少女を家まで連れて帰り、医者を呼んで手当てをさせた
少女は事故のせいか記憶を失い、自分が何者か分かっていない
少女は死んだ娘だか孫だかに似ていたのでその名ミリアムという仮名で呼ばれ、保護される
老女のところにはボランティアでやってくるさわやか青年がいてミリアムと親しくなる
また、唯一の肉親である姪だか孫だかはよく彼女を訪ねてうるが目的はもちろん将来自分が受け継ぐことになるであろう老女の遺産
老女の財産管理をしている青年弁護士と身内の女はもちろんデキている
ミリアムには時々子供の泣き声が聞こえるが青年には聞こえない。幻聴か?
時々背の高い男が物陰からこちらを見つめている
弁護士が煙草にライターで火を点けたとき何故か火が怖くて悲鳴をあげる
得体の知れない何かと自分が何者か分からない不安に怯えるミリアム
時が経ち、ミリアムの身元を探している家族がいないようだから老女はミリアムを養女にしたいと考える
それを知った弁護士はミリアムにアタックするがもちろん相手にされない
老女の家には伝説があった
かつて娘が悪魔と契約を交わし、魔女となり、子供を生贄に捧げたりいろいろとしでかして火あぶりにされたという
身内の女はミリアムが魔女だったら養女いしたいなんて考えないわよねという
弁護士ニヤリ
弁護士は偶然屋敷の地下室から魔女となった娘の肖像画を見つけ出す
それはミリアムにうり二つだった
私は魔女だったんだ!とパニックになるミリアムだが青年はそんなことないよと優しく諭す
その夜、ミリアムは青年に呼び出されるがそれは弁護士の罠で火責めに合う
そこにやめたまえ!と登場するのは物陰から見ていた男
ミリアムはショックで記憶を取り戻した
「わたしがわかるかね?アン」「院長先生!」
男は孤児院の院長だと名乗る
経営する孤児院が家事になり、多くの子供が焼死した
ミリアムと呼ばれていた少女は孤児のアンで彼女も死んだのではないかと思われていたら姿を見かけ、気になって今まで物陰から見ていた
「おどろかせてすまなかったね」「いいえ」
火が怖いのも子供の泣き声の幻聴もすべて家事のせいだった
魔女の肖像画はもちろん弁護士が作らせたもの
身内の女はとっくに逃げ出していた
弁護士はチッ!と舌打ちをしてその場を去る
屋敷から離れた彼は黒いシルエットの集団に囲まれる「ウワァァァァァ」
養女の手続きが完了する
アンは老女の娘となり、ミリアムと呼ばれることになる
青年は俺からもなにかプレゼントをしなくちゃねと言い、ミリアムは彼が首に下げている変わった形のロザリオが欲しいという
それは老女が先祖代々受け継いでいたもので自分の世話をしてくれる青年にプレゼントしたものだった
ミリアムは青年がいないところでそのロザリオを靴で思い切り踏む
砕かれたロザリオは鍵になった
ロザリオの鍵でどこかの塔にある部屋の鍵を開ける
そこには黒いローブに身を包んだミリアムと院長他
「あのバカな男のおかげで記憶を取り戻したわ。生贄を連れておいで」
縛られた身内の女が引きずり込まれてくる
「助けてミリアム!」「ミリアム?私は(魔女の名前)よ」
実は魔女の伝説は彼女の父親に都合のいい部分しか語られていなかった
貴族の娘は貧しい男と恋に落ちた。しかし政略結婚でジジイのもとに嫁がされることが決まり、駆け落ちを決意した
あっけなく見つかり、娘の目の前で恋人は殺された
復讐を決意した娘は悪魔と契約し、すべてを呪い、結果火あぶりにされた
しかし数百年の時が経ち、魔女は蘇り、仲間を増やした
弁護士はとっくに仲間につかまり、殺されている
「最後にお前にも役に立ってもらうわ」「やめて!キャァァァァ!」
魔女は女の生首を掴み上げ、血を「主」に捧げる
院長と呼ばれていた手下の男は老女はそのうち始末するとして青年はどうしますか?と魔女に聞く
「ばかね、わからないの」
青年は主が約束した通りに魔女に与えた恋人の生まれ変わり。これからはずっとラブラブで過ごせる
「おーいミリアムどこだー」
青年は塔の石段で恋人を探す
「私はここよ。待っていたわ…」
白目で魔女は微笑む
(END)
ヒロインが魔女?と疑われるがそうじゃなくて
…と思っていたらやっぱり魔女でしたというのはお約束すぎるが恋人は別に悪魔崇拝者じゃないだろうし
後味の悪さに子供ながらに嫌な気持ちになった
横溝正史「獄門島」記憶だけで書く
鬼頭翁…ある離島を支配する名家の当主。
当主の長男…本来なら鬼頭翁が隠居で長男が当主だが、発狂し座敷牢にその身を養われている。
千万太(ちまた)…長男の先妻腹の息子。出征中。
三姉妹…長男の後妻腹の娘。美人で色っぽいが頭が弱い。
弥生さんとその兄…分家の孤児。鬼頭家に身を寄せている。
和尚…島の名刹の住職。鬼頭翁の友人兼参謀。
金田一耕介…言わずと知れた名探偵。
復員した金田一は、戦友・鬼頭千万太の戦死(戦病死だったかも)を告げる為に離島に向かった。
千万太は鬼頭家の当主の孫息子、つまり次期当主だが、鬼頭翁は終戦の直前に病死したので鬼頭家は当主不在。
『俺が死んだら三人の妹が祖父に殺される。金田一、お前が守ってやってくれ』
というのが千万太の最期の言葉だった。
跡取りの訃報を東京の有名な探偵さんが知らせに来た、というので金田一は歓待され、そのまま休養をかねて滞在する。
当主不在の鬼頭家は、和尚が色々と助けていた。
孤児の弥生さんは兄の復員を待ちわびている。
公報はまだだが兄は無事で近いうちに帰還すると戦友が知らせに来たので歓待し、土産を持たせて帰したのがつい先日なのだ。
三姉妹が有名な俳句を模したやり方で、次々殺された。
また、それと前後して鬼頭翁の長男が何度か座敷牢から脱走し、山狩りが行われた。
また、山狩りでわかった事だが、山の中に脱走兵か浮浪者が居着いているようだ。
弥生さんは最近、欠かさず聞いていたラジオの復員兵名簿を読み上げる番組を聞かなくなり、勝手口に握り飯と手巻きタバコセット(タバコの葉と英和辞書のページ)をこっそり置くようになった。
三姉妹の最後の一人の死体が見つかった夜にも鬼頭翁の長男が脱走したので、犯人は実父である鬼頭翁の長男か謎の復員兵と目され、最後の山狩りが行われた。
鬼頭翁の長男はあっさり見つかり座敷牢に戻され、謎の復員兵または浮浪者は自警団に追われ崖から落ちて死んだ。
落ちた先には、金田一より先に弥生さんが来ていた。
「弥生さん…お兄さんでしたか!?」
「いいえ…兄ではございませんでした!」
弥生さんは兄が鬼頭家乗っ取りの為に三姉妹を殺したと思い、罪悪感に苦しみながらそれでもたった一人の兄(と思った謎の男)を助けたのだった。
死んだ男は鬼頭家とは関係ない、ただの復員兵だった。
金田一は和尚の片言隻句から、和尚が犯人だと知った。
鬼頭翁は旅芸人兼拝み屋だった長男の後妻を嫌い、千万太が戦死すれば汚れた血の三姉妹を始末し弥生さんの兄を当主にするよう和尚に命じていた。
有名な俳句になぞらえた殺し方は、鬼頭翁が熱中していた見立て遊びを使おうという遊び心。
ならば弥生さんのお兄さんが戦死すれば、弥生さんに婿を…と言った金田一を、和尚が遮った。
「それはない。鬼頭翁は女の子など眼中になかった。その場合は、仕方がないから長女に婿を取らせると」
弥生兄の戦死広報が出、先日復員を告げに来た自称戦友が復員詐欺で逮捕されたと金田一が告げると、和尚は憤死した。
たった一人の詐欺師のせいで、死ななくていい人が大勢死にましたとさ。
大抵全員死んでから事件解決するんだよな
この場合前もって狙われてるの分かってんのに注意喚起も保護もしないし
あのざまじゃあ戦友は今でも成仏しきれんじゃろうと、わしゃ思うとります
他の金田一もので後味悪かったのは悪魔の手毬歌
胸糞が悪魔が来たりて笛を吹く
金田一が最初から探偵という正体を明かしていれば
清水巡査に牢屋に入れられることもなく、
1人助けられたかもしれない、というのが
殺人を警察(探偵)と犯人の勝ち負けで考えたらあかんのやろうけど、
金田一は「事実はこうだった」を見つけるのが目的で、事件を解決しようとしていないよなww
「私は事実を知りたいのだ。へたに犯人を刺激して返り討ちにあったらどうしてくれる」といわんばかりだ。
犯人がすべて終えて、あげくに自殺してから「自殺するってことはやはり推理通りだったか」でしめくくることもあるし。
東野圭吾「名探偵の掟」収録の短編のひとつ「殺すなら今」
小説とドラマ版が混ざってるかもしれないが容赦してくれ。
名探偵・天下一大五郎が、ある島で島を二分する一族間の祝言が開かれることに
しかし名探偵が島にいるならお約束ということで殺人事件が発生。
しかもそれは島に伝わる童謡をモチーフとしたものだった。
困ったことにこの童謡は10番まであり、
「名探偵は最後の一人が死ぬまで解決してはならない」という掟(お約束)があるため
天下一大五郎はほとんど傍観。
それでも名探偵らしくしなきゃということで最後の10番の歌が不明だったのをなんとか調べだし、
事件解決の前にみんなに10番の童謡の内容を漏らしてしまう。
とりあえず事件は解決したが、解決後、なぜか島のあちこちで花嫁衣装を着た死体が大量に出現。
どう考えても真犯人には全員を殺すことは不可能。
そういえば10番の歌詞の内容は「花嫁になったとさ」で終わる内容だった・・・
法律相談のクイズ番組で見て後味が悪くなった話
問題:相談者は自転車泥棒にあったことがあって、
ある日外で奇跡的に自分の自転車を発見。
乗って帰ろうとしたところを自転車泥棒に見つかり「ドロボー」と通報される。
この場合相談者は罪に問われるのか?
答:有罪
元々の所有者が相談者だとしても、
現状自転車は自転車泥棒が所持している。
無断で持っていくと犯罪になるので警察に相談して、
自転車泥棒から返却してもらえるように手続きを取らないといけない…らしい。
>>948
これは納得できないわ
>>948
今は法律全く関係くなった某法律番組でも昔やってたな
占有している人間が所有権を云々
弁護士も「この法律は間違っている」って言ってた
阿刀田高「死亡診断書」
姑が中風で倒れて3年。嫁の兄が内科医で、週一の往診あり。
その義兄によると、症状はよくも悪くもならない。
姑は食欲ばかり旺盛で、つまり排泄物が多い。だから家中にすえた悪臭がたちこめている。
姑は不自由な口で言葉にならない声をあげ、腹が減ったのオムツが汚れたのと一日中嫁を呼びつける。
嫁は綿のように疲れきっている。
介護義務は実子に、しかし夫は激務。
介護を引き受けざるを得ない嫁に夫は感謝しているとわかっているが、夫婦喧嘩が増えた。
六歳の娘は恨みがましい目で姑を睨む事がある、と嫁は思う。
姑が倒れてから親子水入らずの団欒も楽しいお出掛けもない。
数日前、嫁が妊娠を告げると、夫は堕胎を命じた。
今のままでは絶対無理、という言い分なので、今までで一番ひどい口論になった。
このままではいけないと嫁は思い、お疲れなのはわかっているがせめて日曜日に娘を動物園にでも連れていってくれないかと頼むと、夫は快諾した。
娘はパパと二人のお出掛けを楽しんだようだ。
土産話をはしゃいで話すうちにうとうとしたので、嫁は夫に寝かしつけを頼んで炬燵に潜り込んだ。
山積みのオムツを洗わなければ。それ以前に夕食の片付けを。それより少しでも眠りたい。
うとうとしかけたところを夫に揺り起こされた。思い詰めたような顔をしている。
「聞いてくれ。俺は昔、人を殺したことがある。父方の祖母だ。いつ言おうかと悩んでいたんだ」
30年前、夫(以下、息子)と両親と父方祖母は疎開先にそのまま居着いていた。
父は出張の多い仕事で、あまり家にいなかった。
祖母は嫁いびりがひどかった。
ある日、祖母が母に物を投げつけ、母の顔に怪我をさせた。
息子は母の外出を待ち、祖母を殺した。
母の外出は、出張帰りの父を駅まで迎えに行くためだった。
帰宅した父母は祖母の死体と凶器を見つけた。
母と懇意の医者(母の父に恩があったらしい)により、祖母は心不全と診断された。
その後、一家は都会に越した。
「でも俺は全く覚えてないんだ。おかしいだろ、六歳なのに」
「記憶を封印したのではなくて?」
「大人同士で何があったのか知らないが、俺にとっては優しい母を虐めるひどい祖母だった。敵討ち、快挙だよ。封印するはずがない」
夫は本当に覚えていなかったが、その医者の息子(子供の頃は交流がなかったが、偶然同じ大学に進んだので親しくなった)が最近教えてくれたのだった。
「今さらアレだけど」と前置きしての事だったが、夫が覚えていないと言っても信用しなかった。
夫もあえて強弁しなかった。
医者は数年前、亡くなる前に息子に打ち明けていたそうだ。
「でも、おかしいわね。そんなに完全に忘れるものかしら……あっ!」
「そう、答えはひとつ。俺がやったんじゃない」
おそらく母は、カッとなって祖母を殺したのだろう。
父と話し合い、息子を犯人に仕立てあげて一家を守ったのだ。
恩人の娘である母に、息子には将来があるしまだ小さくて自分が何をしたかわからないのだからと土下座されて、医者は心不全の死亡診断書を書いたのだろう。
「お義母さんは立派だったわ。あなたを守ったのよ。あなたを告発しても、お義母さんが身代わりに自首しても、あなたの人生に傷がつくわ。
そのお医者様さえ口をつぐんでいてくれたら、あなたは知らずに済んだのに」
「信じてくれたかい?実は全部嘘なんだ」
「は!?」
「信じてくれたんだね。ずっと考えていた甲斐があった」
「馬鹿馬鹿しい、何なのよ…お義母さんのオムツを替えてあげないと」
「その必要はないよ、おふくろは死んでる」
「あなた…?」
「喉に小さな手の跡がついてる」
「まさか、あの子が?」
「君は疲れきっている。俺も疲れた。あの子はぐっすり寝ていて何も知らない。俺が手を添えて…」
「あなた…」
「筋書きも心構えも将来のリスクも、全部教えたはずだ。沈黙がすべてを守るって事もね。お義兄さんから死亡診断書をもらってきてくれ」
少年は村はずれに住む女性をババと呼んで慕っていた。
千年ほど前、宗教弾圧で逃れてきた一派が隠れ住んだ山あいの谷に集落を造り、
現在まで他と交わることもなく、ひっそりと生きながらえてきていた。
家畜の育ちも悪く、作物の実りも少ない、この不毛の土地で滅びずにいたのは、
代々、厳しい教えと儀式を守ってきた信仰による加護だと、村人たちは誰しもが思っていた。
村人の数は少なく、同じ年頃の遊び友達もいない少年は、
いつものようにババの所へ行き遊んでいた。
「断食のときはつらいね。ババはお腹空いてない?」
「そうだね。でもババは大丈夫…、特別に食べてもいいんだよ」
ババと呼ばれた女性は少年に笑みを返す。
断食の期間が終ると、村人全員が集まり食卓を並べキャンドルに灯をともし、年に一度の宴が始まる。
席に着いた村人たちを前にし、村長が立ち上がり音頭をとる。
「主よ、我らに糧をお与えくださり感謝いたします。信仰と繁栄を!」
村人たちも一斉に村長の言葉に続く。
「信仰と繁栄を!」
そして、厳かに食事が始まる。
真っ赤なぶどう酒にステーキ、サラダとおもむろに口に運ぶ。
そんな中、あの少年が一人キョロキョロと見回し、なにやらブツブツ言っている。
「これ、食事の時は静かになさい」
隣りの席の男性が戒める。が、少年は口を開く。
「はい、でも……、ババがいないの。ババはどこ?」
村人たちは一瞬、少年に目をやるが、また黙々と食事を続けた。
>>1003
デジャヴ?
>>1003
若者を犠牲にするよりいいのかしれんが年寄り食ったところで
村人達がまた一年を健康に生きられるだけの栄養あるんかなあ
……と読み返して、ババとは言われてるが老婆とは一言も言ってないのに気がついた
そして「ああ、『ババを引いた』って事か!」と思った時のものすごいアハ体験w